【正規品】イームズシェルチェアの素材の違いと選び方

私はイームズ関係ならなんでも任せてくださいというぐらい知識や提案に自信があります。

イームズマニアというわけではないのですが専門の一つですね。自分のやっているお店もそうですがアメリカンミッドセンチュリーが最も得意な分野なんです。

”イームズ”の名前は有名ですが、イームズと検索すると間違った情報や嘘や誤解がある情報がほとんどです。 イームズとはいったどんな人物か、どんなことをしたのか、詳しく正しい情報をお伝えします。 もともとは建築家であり、家具のデザインだけでなく映画撮影までしていました。

そしてそのイームズというとイームズシェルチェアが一番有名でしょう。たぶん。

ハーマンミラー社から現在も正規復刻されているのですが、素材がポリプロピレン、FRP、プライウッドと3つ用意されています。

初めてイームズの作品を知ったという人にはこれらの素材選びが難しいのではないでしょうか。

「素材が違うと値段も違う。いったいそれぞれの素材は、どういった目的で選べばいいんだろうか・・・?」となっちゃいません?

※リプロダクト品やジェネリック品がたくさん存在するイームズシェルチェアですが、重要なことを最後に書いていますので参考にしてください。

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そこで私がイームズシェルチェアのそれぞれの違いや選び方を書いてみます。

(価格は2018年9月現在)

その3種類の素材とは。

http://www.hermanmiller.co.jp/products/seating/multi-use-guest-chairs/eames-molded-plastic-chairs.html

ポリプロピレン製
¥40,000(税別) ~

イームズプラスチックシェルチェアという名称です。

http://www.hermanmiller.co.jp/products/seating/multi-use-guest-chairs/eames-molded-fiberglass-chairs.html

FRP製
¥68,000(税別) ~

イームズファイバーグラスシェルチェアという名称です。

http://www.hermanmiller.co.jp/products/seating/multi-use-guest-chairs/eames-molded-wood-chairs.html

プライウッド製 ※成形合板のこと
¥83,000(税別) ~

イームズウッドシェルチェアという名称です。

ポリプロピレン(PP)、ファイバーグラス(FPR)、プライウッドの3種類です。

いざ自分がシェルチェアが欲しいな!と思った時に、どういった人がどんな素材を買うべきなのかですが、、、

まあ簡単な答えは予算ですよ。身も蓋もないですが財布と相談です。

値段がご覧の通り全然違いますので、自分に合わせた予算で選べば良いです。

でも、値段じゃなくて、好みや自分に合うもの、自分と相性が良いかどうかで決めたいという場合が肝心ですよね。

私もよくお客さんには「もし値段が一緒ならどれが欲しいのか」ということはシェルチェアに限らずどんな家具にでも言うことです。

ですがそれには判断材料が必要です。

素材の違いは、どういったストーリーがあって、どうして存在するのか。
それを知らないと、好みに合うかどうかの判断もできません。

何を判断にして自分の好みに合うかがわからないということです。 これ伝わります?

私が思うにこうです。

長文なので頑張って読んでください。

ポリプロピレン(以下PP)ですが、これは復刻したイームズシェルチェアにしか存在しない素材です。

もともとイームズのシェルチェアはハーマンミラー社によって1949(48)年から製造販売されていたものです。最初の製造会社はゼニス(ジーニス)プラスチック社ですが、販売は初めからハーマンミラー社がおこなっていました。

シェルチェアの製造販売は80年の終わりまで続けていました。その時の素材がガラス繊維の入った強化プラスチックでしてFRPという素材でした。製造が終わった後も90年の初めごろまでは販売をしていました。
製造を辞めた理由は「FRPは燃やすと炭素が出るしリサイクルできないから環境に良くないよね」というのが大きな理由だと発表されています。

シェルチェアの製造を辞めてからハーマンミラー社では長らくシェルチェアを販売しませんでした。

それからシェルチェアを最初に復刻製造したのがドイツのヴィトラ(Vitra)社でした。イームズオフィスと正式にライセンスを交わし、その時に素材をPPにしたんです。90年の終わりごろに製造を始めました。
このころ復刻されたパントンチェアや他の家具でも素材をPPにしたものが多かったです。
シェルチェアがPP素材で復刻したときのカラーバリエーションは、50年代のイームズシェルチェアのカラーを踏襲したようなラインナップでした。

販売はヨーロッパ以外はハーマンミラー社が行いました。

後に2010年からはハーマンミラー社もPP素材でのイームズシェルチェアの復刻製造をするようになりました。

現在でもイームズオフィスとのライセンスの関係で、ヨーロッパなどはヴィトラ製が正規品として流通しており、それ以外はハーマンミラー社が正規品となって製造販売されています。

日本はもちろんハーマンミラー製が正規品ですから、ヴィトラ製のイームズ製品は販売されません。

今ではペールカラーという淡いカラーが多くカラーバリエーションもすごく豊富になりました。

カラーラインナップもヴィンテージに存在した色を踏襲せずに、現代のニーズに合わせた色合いを作っているのが特徴です。
素材と相まってナチュラルな空間にも合わせやすいシェルチェアになっています。

PP製のシェルチェアは、イームズの椅子だからといってアメリカンミッドセンチュリー感に薄い雰囲気を持っており、”イームズは好きだからシェルチェアは欲しいけど北欧テイストに合わせたい”や、”現代的な空間にしたい”や”色が薄めの木の家具に合わせて軽やかな空間にしたい”といった、そんな要望の場合はPPを選ぶのが良いです。

ファイバーグラスシェルチェア(以下FRP)ですが、これは2014年に復刻された素材です。

先述の通り、過去にFRP製でのシェルチェアの製造を辞めた経緯があったうえでの復刻です。

が、復刻したFRPシェルチェアは”リサイクルできる環境に配慮したFRP”というのが大きな魅力です。
だから厳密に言うとヴィンテージシェルチェアと同じFRP素材ではありません。

昔はどうやってイームズシェルチェアを作っていたかご存知ですか? ここで1948年から行われていたFRP(ガラス繊維入り強化プラスチック)製のシェルチェアの製造風景の映像があるのでご覧いただきましょう。 さらに現代の復刻したファイバーグラスシェルチェアの製造方法についても書きました。

この復刻したFRPシェルチェアはヴィンテージで存在した素材ということを意識しており、カラーバリエーションも当時ヴィンテージに存在したカラーを踏襲しています。ヴィンテージのシェルチェアが変わらない色合いをしています。
だから最近の家具ではあまり見ないようなビビットな色合いをしています。それがよいんですけどね、オールド感があります。

だからファイバーグラスシェルチェアは置いてあると”まさにイームズのシェルチェア!”を感じられて、ミッドセンチュリーの象徴という感じがします。

私のようにヴィンテージ品からイームズに入った人間にとっては、もっとも馴染みがある素材はこちらでしょう。

FRPのシェルチェアは存在感が違います。主役感があります。
濃い木の色のダイニングテーブルやそういった空間に合わせると、渋く格好良くなります。

さらにFRPは使い込んで経年劣化したのが”味”になります。
キズがついても色焼けしてもそれが”味”です。使い込んでいく楽しみや長年の変化を楽しむならFRPです。

それからヴィンテージ品が好きな人や、イームズ自体が好きな人、重厚さを求める人にはこの素材です。

イームズウッドシェルチェアは2013年に発売されたプライウッド製のシェルチェアです。

ヴィンテージ品には存在しないシェルチェアです。

でもその昔、構想だけはありました。

イームズ夫妻は実はシェルチェアをプライウッド(成形合板)で作ろうとしていました。
でも当時の技術ではプライウッド製でシェルチェアのカーブを描いた椅子を作ることはできませんでした。
試作品はいくつも残っています。

2013年に新発売したイームズウッドシェルチェアは、70年以上前から考えられていた椅子です。 時を経て実現されたイームズ夫妻にとっては夢の椅子なんです。

それが60年以上越しにとうとう実現したのがこのイームズウッドシェルチェアです。
ハーマンミラー社の3D合板技術によって理想が実現されました。
完全にシェルチェアの形を再現していますので技術力の高さがうかがえます。
しかも他のシェルチェアと同じく保証期間5年なのがまたすごいです。耐荷重も138kgまでOK。

プライウッドシェルチェアはもう、この見た目の素晴らしさで選ぶものでもあります。
クオリティとデザインが逸品です。
木製の椅子としてこの美しさ、座り心地の良さカラーバリエーションの豊富さ、そして値段、どれをとっても優秀です。

そのため、イームズやハーマンミラー社を抜きにしても評価されます。

「木が好き、でもイームズの椅子が欲しい。でもイームズプライウッドチェアはクラシックなデザインすぎて部屋に合わない。」という場合はこのウッドシェルチェアがハマるでしょう。

例えば夫婦で、かたや北欧が好きで木の家具で統一したいという要望があり、かたやイームズが好きでミッドセンチュリーが好きだからシェルチェアが欲しい。そんなときは間をとってイームズウッドシェルチェアのホワイトアッシュを選ぶとばっちりですよ。

デザインの元をたどれば、イームズもプライウッドの家具を作るのにあたってデンマーク人デザイナーのアルヴァ・アアルトの影響は受けています。だからスカンジナビアンデザインとは繋がっているんですけどね。

以上、あくまで私の独断と偏見によるはなしでした。

なんか、参考になると良いですね。

イームズの家具で相談したい、欲しい、提案してもらいたいなどご要望がありましたら私のお店まで連絡ください。

Herman MIllerとイームズの専門家がミッドセンチュリーデザインを中心に優れた知識と提案をしています。個人法人問わずアーロンチェア リマスタードのご購入は当店が最高です。ハーマンミラー正規販売代理店。

あとこれ重要です。

リプロダクト家具、ジェネリック家具、デザイナーズ家具といったら模倣品が大量に出回っています。 意匠権が切れている、ライセンスが切れているなどいろんな説明で合法アピールしていますが、実際には商標権の侵害をしているので不正な製品です。 リプロダクトとは何かをよく理解してください。

リプロダクト家具やジェネリック家具が問題のないものだと思っている人たちはこのページを必ず読んでください。 そのうえでどういったものかを判断してください。世論が間違っています。

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