バルセロナチェアの歴史と正規品がなぜKnoll社なのか解説

バルセロナチェアは超有名名作家具ですし、このサイトを見ている人の大半は知っているんじゃないかとと思います。

でも、バルセロナチェアのストーリーまで詳しく知っている人はたぶんいないと思います。

「そんなの簡単でしょ、バルセロナチェアは1929年のバルセロナパビリオンのために作られた椅子でしょ」。

というところまでは何処でも書いてあるのでご存じでしょうが、その後です。

どうしてそんな家具が製品として流通して、それがなぜ米国ニューヨークのKnoll社にて製造販売されるようになったかです。

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いまでこそバルセロナチェアは米国Knoll社が正規販売メーカーですが、最初からKnollじゃないです。

Knollは1947年から製造販売を始めました。

最初にバルセロナチェアが商業用として製造販売されたのは1930年です。

ヨーゼフ・ミュラーのスタジオからリリースされたそうです。
それからBamburg→Thonet→Titlegrats→Knollと移り変わったそうですよ。

いくつも会社を渡り歩き現在の形になったわけです。

どうしてKnollで製造販売されるようになったのか書きますね。

バルセロナチェアでとくに有名なミース。その彼自身のストーリーを理解すると巨匠ということがわかります。 世界三大建築家の一人の人生を書きました。

ミースの経歴については書きましたので上のリンクを参考にしてください。

彼はナチスからの迫害を恐れて米国に亡命します。
そしてシカゴのイリノエ大学で教鞭をとっていました。
そこでフローレンス・ノル(ノール)に指導をしていましたが、これきっかけで後のフローレンスと師弟、そして友人としての付き合いが始まります。

Knollにおいてもっとも重要な人物のひとりであり、ミースやサーリネンなど優秀なデザイナーを同社に導いた立役者でもあります。 彼女はデザイナーとしてモダンで名作な作品を残しています。

ミースは米国で自分のデザインを製品化したいと考えていたのですが、2社ほど家具会社に自身のデザインを試作させてみたところ期待通りのクオリティにならなかったそうです。

そこでフローレンスに相談し、Knoll社にて研究開発されることになったんです。

なぜならフローレンス・ノルの旦那はKnoll社代表のハンス・ノルだからです。

米国Knollの創業者であり、優秀なセールスマンであった彼は、アメリカンモダンファニチャーに大きく貢献しました。 彼がいないと今日のモダンはなかったかもしません。

1929年のオリジナルバルセロナチェアはミース的に納得していない部分があって、それが”フレームのビス止め接合部がむき出し”になっていたことでした。

この解決をミースはKnoll社に要望したんです。「なんとかしてよ」と。

ステンレススチール

(新しいKnollショールームの写真 https://ogitaka.com/2018/11/15/aoyama_knoll_showroom/)

Knoll社側はいろいろ考えた結果、当時としては大変高価なステンレススチールを採用することにしました。
これにより各部を溶接後に研磨して継ぎ目のない鏡面仕上げが可能となったんです。
さらに、ダイス加工することで研磨後にピンホールの引きキズを無くすという技術を開発しました。

おかげでフレームに全く継ぎ目のない一本のスチールのような仕上がりに見えるようになりました。
それと、ステンレスの弾力により、座り心地もアップ。

これにミースがものすごく満足してバルセロナチェアだけでなく、自身の他のデザインもKnoll社に家具製造権を与えたんです。

契約書の中で、特に以下の部分をミースはKnoll社代表のハンスに強く求めたそうです。

” 全ての製品はミース自身によって承認されたドローイング、サンプル、モックアップに基づき製造されなければならない ”

(ちなみに私はこの契約書を写しですが実際に見たことがあります。)

フローレンスはミースを心から尊敬していました。
バルセロナチェアはKnollのシンボルとして守っていきたいと考えていたそうです。

そんなわけでバルセロナチェアの製造に関してはKnoll社は現在も細心の注意を払っているそうです。

それで今日までKnollが正規で製造販売しているんですよ。製造工場がアメリカとイタリアで二つありますので、それぞれのバルセロナチェアが存在します。

また、日本製も過去には存在しました。

参考になりました?

一つの製品の背景には多くのストーリーがあるものですね。

正規品の本物のバルセロナチェアが欲しい人は私までご連絡ください。販売しています。

きっと良いお話が出来ますよ。

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