家具は受注生産の物が多いので、基本的には注文してから手に入るまで時間がかかるものが多いです。
海外メーカーの家具だと受注生産で3ヶ月は普通で、ものによっては半年とかありますからね。
しかも先払いが普通という。
その納期を伝える時にはわざと”最長”期間を伝えます。
実際には家具の用意まで3ヶ月ぐらいとしても、3~4ケ月と少しふり幅を持たせます。
これはこの業界に限った話ではないクレーム対策でもあります。
例えば今だとコズムチェアの納期は25週間となっています。
「ににに、25週間!?」
「ははは、半年!!??」
という声が聞こえてくる気がしますが、大丈夫です(?)私も同じ気持ちです。
でもこれは可能性の話なので、本当に25週間かかるかはわかりません。
新作のため注文が集中しており、生産が追いついていないということでは通常より納期がかかるようなのですが、しかし、本当に25週間もかかるかはやってみないと分かりません。
もしかしたらなんだかんだ言って3ヶ月に近い納期で上がってくる可能性もあるのかもしれません。そしたら予想より早く来た!と逆に好印象になります。
しかし普通に納期が遅れていて25週間後に来るかもしれません。
そしたら予定通りじゃないですか。
”25週間かかりますけど納期はOKですね?”と確認をとった上での販売ですから顧客も納得のはずです。
常にもっとも長いケースを伝えておけば納期遅れでクレームになりません。
早く納品で来たら好印象ともなります。(待っていること自体は変わらないのに)
これは金額もそうですね。
定価が存在しないような見積りが必要な家具や物件でも、概算で伝えるのは最も高額になる場合を伝えます。
ちゃんと計算したらもっと下がるのはわかっているのですが、調子いいことを言っておいて、後から高くなることを伝えると不信感が生まれます。
まぁありますけどね。最初に安く言っておいて顧客を囲い込んだ後、あとからあれやこれや必要だったとかいろいろ言いだして、なんだかんだ当初より随分高額になる商売のやり方が。最初に安く言うような輩はこれがあるから信用が置けないんですよ。
私なんかはちょっと納品に不安がある家具なんかを販売するときは、『一回納品しても、それに不具合があって交換することもありえますよ?』なんてことまで伝えたりします。実際に過去に経験しているとまた起こりえますから。
お客さんと直接コミュニケーションをとって家具の販売をしているので出来る業というか・・・普通はこんなことお客さんに言わないですか。どう考えてもセールスに悪影響です。
けどお客さんのためですからね・・・幸い私のお客さんたちは理解力が素晴らしいので納得してもらっています。
それに大抵は問題が起きませんけど、実際に問題があった時に想定の範囲内なのでお客さんも『本当にあるんだね~』とわかってもらえます。
その代り、他とは違う私しかできない対応をするという約束で販売をしています。問題が起きた時にどれだけ自分が頑張れるかです。どういった対応が出来たか過去の事例を公表できないのが残念です。
問題を伝えず売っておいて、問題が起きたらすいませんよりは好印象じゃないですか?
ということで、納期も金額もわざと長い/高い予想を伝えておけばクレームが少なくなるということです。
たた、それによってそもそも売上自体が流れることもあるので諸刃の件です。
とりあえず売っておいて後で謝っておけば良いというやり方の方が稼げますかかね。
うちで長い納期を聞いて、他の店で調子良いこと言っているのを聞いて販売してトラブルとかありますからね。ほら見ろって思いました。
最悪を想定してもそれを超える時があるのはもうどうしようもないです。
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