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元祖イームズシェルチェア用シートパッドの成り立ちとこだわり

イームズシェルチェアといえば座面にクッションを置く風習をよく見かけると思います。

私も自分のお店ではこうしたシェルチェア用シートパッドを用意して販売しています。

 

風習と言いましたが、もともとシェルチェアに合わせたシートパッドというものをイームズ夫妻が作ったとか、ハーマンミラー社が製品として発売したということは無いんです。 (現在は製品化はされていますが取り外しできません。)

これもネルソンのガラス天板と同じで、後から利用者が考えたアイデアなんですよ。

 

ネルソンベンチにガラス天板を置くアイデアは薦めていません
ネルソンベンチにガラス天板を置いてテーブルとして使用する光景は一般的だと思います。 あのガラス天板は正規品があるわけではなく、公式では存在しないアイデアです。 私はガラス天板を置かない方をおすすめしています。

 

ただ、椅子の座面にクッションを用意するぐらいのことは誰でも考え付きそうなことですから不思議なことではないですよね。

でも商品として発売したのは日本ではまだ最近のことです。

 

今日はシェルチェア用のシートクッションの話をします。

その成り立ちとこだわり。

 

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初めて製品として作られたシェルチェア用のシートパッド

今となっては当たり前ともなっているイームズシェルチェア用のクッションですが、最初に製品として発売したのは私が以前勤めていたお店の社長だと聞いています。二十年以上前のことです。

つまりcase study shopのオリジナル企画です。

 

彼曰く”無いから作った”ということです。

東京の家具の中心地で商売をしていた彼が売っているのを見たことがなかったそうです。

当時の顧客から”シェルチェア用のクッションがあれば欲しい”という要望を聞き、”そしたら商品にしたら良いのではないか”ということで早速クッション開発に取り組んだそうです。

 

二十数年前だとそもそもイームズ自体の知名度が少ないですし、今のように復刻した新品のイームズシェルチェアも存在せず、ヴィンテージやレプリカが当たり前の時代ですから、シェルチェア用のクッションが製品として存在しないのは自然なことです。(インターネットが活発じゃない時代ですし、もしかしたらどこかの誰かが先に製品として販売していた可能性ももちろんありますよ。)

 

クッションの厚みに関しては薄すぎるとクッション性が無くなってしまい、かといって厚みがありすぎるとシェルチェア自体の座り心地を感じらません。そこで何度か試行錯誤したうえでウレタンの厚みは1cmとなりました。

そのウレタンも高品質なソファに使用する高密度のウレタンを1cmにカットして使用しています。そうじゃないと座っていくうちにすぐにボロボロなってしまうからです。

 

シートパッド事例

形は真ん丸だと見た目にも寂しく座り心地も今一つで、楕円形の今の形にするのにも何度も試行錯誤したそうです。広すぎず狭すぎずのベストなサイズです。

この形で生地をそのままモール(縁)にするのは技術力のいることです。

 

シェルチェア用シートパッドの色でセンスを魅せる
シェルチェアにシートパッドはわりと重要な要素だと感じます。 基本的にシートパッドの色とシェルチェアの色は近いものにするのですが、それをカラーリングでセンスを出すのも面白いですよ。 ちょっとこれらをご覧ください。 まずシートパッドを使っていない状態のシェ...

 

生地はソファにも使用する国内メーカーのファブリックを使用して、一つ一つを職人による手縫いで縫製されています。そうじゃないとこの形で量産するのがうまくいかないのはずいぶんいろいろ業者を当たって試したそうです。

 

職人技が必要なためどうしてもクッション自体の費用もそれなりになります。素材代も考えると小さなソファを作っているようなものですからね。

発売当時は一枚¥4,800(税別)でした。

でも今も一枚¥4,800(税別)です。

全く値上げをしていないんですよ。

材料代など上がっているのに大変なことです。実際、私も販売していて大変です。

※2022/8/1更新 すいません、限界が来て少し値上げしました・・・

 

が、今となってシェルチェア用のシートクッションは安く作ろうと思えばいくらでも商品として製造できます。真ん丸で薄いクッションを作ればそれでいいですからね。

シェルチェア用のシートパッドは今はネットショップでも何処でも売られるようになりました。

安いのですがただ丸いだけのパッドですからまったく全然違います。

 

が、そのおかげで全く価格を変えていない¥4,800が相対的に高額な部類になってしまいました。

 

並んだシートパッド

しかし、シートパッドのクオリティが全然違います。

ただ安く売るために作ったものとは製品クオリティが段違いです。

楕円形のこの形でこのクオリティで作られている他社のクッションは見たことがありません。

 

まあぶっちゃけた話をしてしまいますと、こういったオプションパーツのようなグッズは自前でオリジナル製品として作ったほうが儲かるんですよね。

安く作って「うちのオリジナル品ですから他にはないです!」とした方が良いです。

安く仕上げようと思えば縫製をOEMでどこかに頼むだけですから簡単です。

 

でも私的にはクオリティ優先ということで独立後も前職の会社にお願いしてこのシートパッドを作ってもらっています。

だってこのシートパッドを作れるところを見つけるのが難しいですから、発注して用意してもらえるのならそれが一番です。

その代り利益は薄くなりますけど利益のために低クオリティなシートパッドを売るより良いです。

 

だってせっかくのハーマンミラー社のイームズシェルチェアですから、その椅子自体の優秀さをクッション一つで損なってはいけません。

しょぼいクッションだと椅子自体が良く無い物に見えてしまうでしょうから。コピー品ぽっくなっちゃいます。

今ではシェルチェア用のシートクッションを販売するのが当たり前になりましたね。

あったほうが座り心地が良いですからね。

作られるのはごく普通の流れだと思います。

 

ということで、シェルチェアの座面に載せるクッション一つにしてもいろいろこだわって、そしてストーリーがあって用意しているものなんですよ。という話でした。

ご購入は下記からどうぞ。

>>オリジナルシートパッド商品一覧 (amazon payや楽天ペイの利用が可能です)

シェルチェア用オリジナルシートパッド
イームズシェルチェア用のオリジナルシートパッドです。 質が高いものです。

 

シートパッドの写真
ところで、シートパッドを洗いたいという要望があったため長い時間をかけて「洗えるシートパッド」を開発しました。

形状も変えてスツールサイズにも合わせやすくしたどんな椅子にも対応したデザインです。

詳しくはこちら https://ogitaka.com/2022/02/18/washable-seat-pad/

高品質で上質な椅子用「洗えるシートパッド」が完成しました【紹介動画あり】
椅子の座面に置くシートパッドがあれば座っている時の快適さがアップします。 そんなシートパッドはウレタンを使うため基本的に洗えるようには作られていません。 しかし昔からシートパッドを洗いたいという要望がありましたので、長い...

 

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