椅子の座面に置くシートパッドがあれば座っている時の快適さがアップします。
そんなシートパッドはウレタンを使うため基本的に洗えるようには作られていません。
しかし昔からシートパッドを洗いたいという要望がありましたので、長い時間をかけ特殊なウレタンを使った上質で使いやすく洗えるシートパッドを作りました。
製品名は「ウォッシャブルシートパッド(Washable seat pad)」です。
株式会社addLessより発売します。
洗えるシートパッドを実現しました
洗えるようにするため内部に特殊なウレタンクッションを採用しています。
このウレタンはフォーム内の気泡にあるフィルム状の膜を取り除いた通気性の高い特殊な素材で、水捌けもよく洗うことができるだけでなく蒸れません。
弾力もあり座り心地も良いウレタンですが、高密度のウレタンより硬度が少なくなるため厚さは2cmにしています。
※3cmにしたら厚すぎました
洗濯実験済み
一般財団法人カケンセンターにてこのシートパッドの洗濯実験を行いました。
手洗いを推奨しますが洗濯が可能です。選択表示タグもつけています。
ウレタンだけでなく使用している生地も洗濯ができるものを選んでいますので丸洗いが可能となっています。
水捌けが非常に良いので乾くのも早いです。
洗濯後に干すためのストラップを付属
このシートパッドの縁にはストラップ(輪っか)が付いています。
これは洗濯後に影干しするために洗濯ばさみなどで挟みやすいようにするためです。
※直射日光に当てないようにしてください
見た目に邪魔に感じる人もいるため、このタグとストラップは座る際に裏側に隠すことができます。
隠してしまえばすっきりします。
スウェード調の手触りも良いファブリックをさらにラミネート加工
ポリエステル100%のスウェード調の上品な装いの手触りの良いファブリックを採用しています。
見た目にも高級感もあり椅子の雰囲気を損ないません。
しかしこのファブリックはそれのみで使用すると薄くてシワになりやすいため、ぶ厚くするためにラミネート加工を施しました。
ラミネート加工とは生地の裏に別素材を張る製法です。
このラミネート加工を使い、厚さ1mmのウレタンを張り合わせ特別なファブリックにしました。
こうすることでファブリック自体が厚くなることでシワになりにくく、弾力が増しクッション性も高めることができます。
良いことばかりの生地となりましたが、このラミネート加工をするのは簡単ではないので製作ハードルが高いです。
6色でのカラー展開
生地は6色で展開することにしました。すべてラミネート加工されています。
カラバリの都合上2社の生地を採用しています。
こちら↑はシンコールのポリエステル100%の生地です。
こちら↑は東レのポリエステル100%の生地です。
両方ともほぼ同じ見た目と手触りなので違いはほとんどわかりません。
1社の生地だけでは希望のカラー展開ができなかったため2社の混合となっています。
椅子から落ちないよう裏面に滑り止め加工
こうしたシートパッドは座っていてもお尻を動かすと一緒に動いてしまい椅子からズレてしまうという問題があります。
そこで裏面はドット状にアクリルクッションを付けた生地を使っています。
これなら座っていてもシートパッドはしっかり椅子にホールドされます。(滑り止め目的なので吸着するわけではありません)
※アクリルクッションはPVC(ポリ塩化ビニル)の上ではくっつくことがあります
サイズはどんな椅子でも使いやすいようにΦ35cm
このシートパッドはどんな椅子でも使ってもらえるようにサイズを円形の35cmにしました。
小さすぎることはないのでイームズシェルチェアに使っても違和感はありません。
様々な形の試作を作り続けこの形にたどり着きました。
セブンチェアのような座面が曲面の椅子こそ滑り止めが付いたシートパッドは効果的です。
円形にしたことでどんな椅子でも見た目にも違和感はありません。
特にスツール60のような背もたれがないスツールはシートパッドが大きかったり滑ってしまったりと使いづらいため、このウォッシャブルシートパッドこそ活躍します。
このシートパッドを置けばスツールも一気にファッショナブルになります。
ウォッシャブルシートパッドの気になる点を解説
ウォッシャブルシートパッドはわざとウレタンのサイズを生地より少し小さくしています。
そのため内部でウレタンだけ移動をして、上写真のようにずれる感じになります。
不良ではなく仕様によるもので、もしウレタンを生地とピッタリのサイズに作ると、見た目にはボリュームがあり良いのですが、一度座るだけで生地がウレタンごと沈んだ形に変形してしまうからです。
このシートパッドはわざと内部ウレタンとファブリックにゆとりを持たせて縫製しているおかげで、上写真のような中に織り込んだ生地が外に浮き出るようになることがあります。
ゆとりなくピッタリに作ると先述の通り変形しやすくなるため、どちらを取るか考えたうえでゆとりを持った縫製にするようにしています。
また、裏面の滑り止め加工をされた生地がシワになりやすいのは洗濯の際に水通りを良くするため薄くしているからです。
ぶ厚い生地にするとシワになりづらい反面、水通しが悪くなり乾きも遅くなります。
以上が製品の気になるであろう部分の解説です。
洗えるシートパッドを動画で紹介
すごくわかりやすいですし弾力や質感、滑り止めの効果がわかります。
ということで高品質な洗えるシートパッドを作りました。洗えるチェアパッドとしてデザインも優秀です。
使い心地はかなり良いのでこれからのシートパッドのスタンダードとなりえます。
シートパッドと言えど、これだけ工夫を凝らしているとなかなか簡単には作れない代物です。
これを完成させるまでに試作を繰り返して10ヶ月以上かかっています。難しいことです。
座り心地も良く、見た目も手触りも良く、さらに洗うことができるシートパッドをお求めの方にはピッタリです。
ご購入は株式会社addLess製品販売店のcase study shop NAGOYAにてお求めください。
下記からお買い上げ可能です。(amazon payと楽天ペイの利用も可能です)
>>もともと販売していたイームズシェルチェア用のシートパッドはこちら
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