イームズワイヤーチェアのストーリーと裏話

イームズワイヤーチェア

https://www.hermanmiller.co.jp/content/hermanmiller/apac/ja_jp/home/design-resources/images.html?text=Herman%20Miller:Products/Eames%20Wire%20Chairs

– Eames Wire Chair – [1950]

デザイナー:チャールズ&レイ・イームズ

現在もハーマンミラー社にて正規品が製造販売されているこの椅子はワイヤー組みが特徴の”イームズワイヤーチェア”です。

一目見た通りイームズシェルチェアを金属のワイヤーで組んだデザインです。

発表時期も1950年ですから強化プラスチックのFRP製シェルチェアの1948年より後です。

でも、これは最初の構想にあったシェルチェアに近い存在の一つです。

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もともとイームズ夫妻はシェルチェアをプライウッド一体成型だけでなく、金属の一体成型での開発も考えていました。

2013年に新発売したイームズウッドシェルチェアは、70年以上前から考えられていた椅子です。 時を経て実現されたイームズ夫妻にとっては夢の椅子なんです。

それらがどれもうまくいかない中、周囲から助言があり当時まだ新しい素材であったFRP(ガラス繊維入り強化プラスチック)を採用してイームズシェルチェアが出来上がったというストーリーがあります。

だから金属のシェルチェアは初期構想を実現したものなのです。

本来は金属の一枚一体成型で作りたかったらしいですが、ワイヤー組みのバスケットやトルソーから着想を得てスチールのワイヤーを組むことでシェルチェアの曲線を再現し強度も確保しました。

このワイヤーチェアを実際に手掛けたのは当時はイームズオフィスに在籍していたハリー・ベルトイアの功績が大きいと言われています。

彫刻家なのに家具を製作したベルトイア。彼の功績によりイームズワイヤーチェアが生まれるなど、ワイヤー状のチェアの発展に大きな影響を与えました。

ベルトイアのストーリーでも書きましたが金属彫刻家の作品らしいデザインですから、ベルトイアが手掛けたと聞くと納得します。

その後ベルトイアはKnoll社に渡った後に自身の作品であるダイヤモンドチェアを発表しますが、これがイームズワイヤーチェアと似ているということでHerman Miller社と裁判沙汰となっています。

ビキニパッドワイヤーチェア

https://www.hermanmiller.co.jp/content/hermanmiller/apac/ja_jp/home/design-resources/images.html?text=Herman%20Miller:Products/Eames%20Wire%20Chairs

イームズワイヤーチェアは長時間座るとお尻が痛くなるという問題があったため、そこを解決するようにクッションを置いたのですが、ワイヤーデザインが隠れてしまうことから写真のようなシート&バックパッドが作られました。(当時フルカバーも存在しました。)

これは見た目が水着の”ビキニ”に似ていることから”ビキニパッド”という愛称で呼ばれるようになりました。

ビキニは1946年に発表された水着のためタイムリーなデザインでした。参考wiki ビキニ(水着)

ワイヤーチェアは見通しが良く景観を損ねないことで空間に馴染ませることが出来るイームズチェアです。

イームズらしさと彫刻的センスが合いまった傑作の一つです。

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