ミッドセンチュリーブームと良い時代を知らない | 名作家具とデザインの話

ミッドセンチュリーブームと良い時代を知らない

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ハーマンミラー社のイームズシェルチェアを販売していると30歳代中頃以上の年齢以上の人と話題に上がる話があります。

ミッドセンチュリー

それはミッドセンチュリーブームです。そしてイームズブーム。

家具インテリアで”ミッドセンチュリー”が一つのジャンルとしてカテゴライズされています。 本来の意味とは違った言葉として使われていますので、本当の意味のミッドセンチュリーを書きました。

ミッドセンチュリーブームというものがここ日本の90年代から2000年代の最初までありました。

火付け役は雑誌「casa BRUTUS」と「裏原」です。

カーサブルータスはイームズで特集が組まれた影響が大きかったという話です。

裏原は裏原全盛期のBAPEオーナーであったNIGO 氏やUNDERCOVERの高橋 楯 氏やGOODENOUGHの藤原 ヒロシ 氏といった方々の影響が大きかったです。

時を同じくして原宿でストリートブランドのブームも起きていました。

同ブランドの彼らがミッドセンチュリー期の家具に注目をし様々な家具をコレクションしていました。その中で特にイームズのチェアは見た目もキャッチーでわかりやすく彼らのファンもイームズの家具に注目をしました。

そうしてイームズ並びにミッドセンチュリームーブメントが起きました。

今は想像できないかもしれませんが、ちょっと前まではイームズの家具はファッションと親和性が高くストリートブランドが好きな人が好むデザインだったのです。

私は年齢的にもこのブームを体験していません。

この時代の盛況ぶりは当時を体験した人たちから聞いています。

特に私の前に勤めていた会社の社長の話は参考になりました。彼はそれこそNIGO氏や高橋楯氏が通っていたお店のオーナーであり、今なおファッションの最前線に立つ人たちと友人関係にあります。

当時のリアルな話を聞けたことでブームのことがよく伝わりました。

この時代はとにかく売れたそうです。イームズのシェルチェアが飛ぶように売れたそうですよ。

実際に当時の売上表を見るとまあ毎日すごい売上なんですよ。今ではありえないほどの売上です。ブームというものはすごいですね。

ここでひと財産を築いたことで現在の安定したポジションを得ている人たちもいます。

しかしブームですから。

ブームは終わるものです。

私はこの業界に入ったのもブームが下火になってからですし、独立した時はもうさっぱりです。

だからまったく良い時代なんて経験していません。

後発の辛いところはここですね。良い時を経験できないので羽振りが良い時も一度もないですし儲けられる時に儲けておくこともできません。

ただ良くない状況で始めてずっと良くないだけです。

儲ける商売という観点から行くと間違った商売選択ですね。

でもしょうがないですよね。私が好きなことが名作家具、それもミッドセンチュリー期の家具なんですから。そうした家具の良さを伝えてお客さんに喜んでもらいたいです。

しかし良い時を経験していない者のメリットもあります。

それは『良い時なんてない』。と考えて行動することです。

やっぱり良い時を経験していると、その良い時を充てにして段取りしてしまいます。実際に前の会社はそれもあってうまくいかなくなりました。拡大した事業を支える売り上げは全盛期の時を想定していました。

ブームも終わり今ではそのブーム自体のことを知らない人たちも増えてきました。

イームズやミッドセンチュリーはジャンルの一つとして定着して定番となりましたね。今では人気のデザイナーの一人になった感があります。イームズが。

流行り廃りじゃなくなったのは大きいです。

そんな良い時の話を聞くと羨ましく思うものです。それだけの売り上げがあってそれだけ人脈が広がるのは良いことです。

今からはちょっと真似できないですね。

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