Knollとはアメリカのニューヨークに拠点を構える歴史ある高級家具メーカーです。
一昔前は”ノール”とカタカナ表記をしていましたが、最近は”ノル”表記になっているので私もそれに合わせています。ややこしい。よりネイティブな発音に近いのが”ノル”ですからそれに合わせたのでしょう。
アメリカのミッドセンチュリーモダンを代表する家具メーカーといえば、ハーマンミラー、そしてノル。間違いないです。
Knoll(ノル)は1938年にハンス・ノルによってニューヨークに設立された家具メーカーです。
「Knoll社の歴史は、そのままアメリカの近代デザイン運動の歴史でもある。」と言われるほどデザインに精通し、それを追求・体現してきたKnoll。 アメリカを代表する家具メーカーとして、世界的に確固たる地位を確立しています。 1938年、当時24歳でドイツ生まれの家具商の息子ハンス G・ノールによってニューヨークで設立したKnollは、バウハウスが父、クランブルックが母と例えられるように、双方のデザイン思想と関係を経て発展しました。その親交からミースやサーリネン、ベルトイア等、錚々たる建築家やデザイナーとの画期的なコラボレーションが生まれ、20世紀デザインに多大な影響を与えることとなります。 Knollでは、これら往年の著作を含むコレクション「Knoll Studio」をはじめ、快適で革新的なオフィス環境を提供する「Knoll Office」、カーテンや椅子張り地等を製造するテキスタイル部門の「Knoll Textiles」を展開しています。 “No Compromise, ever”を信条に、決して妥協せず研究を重ね作り上げられた製品は、美と心地良さを備えた”使われる芸術品”と評されており、オフィス・パブリック・住宅等、あらゆるシーンにおいてモダンファニチャーの世界を広めています。
プロダクトとしてはミース・ファン・デル・ローエのバルセロナチェアが最も有名だと思いますよ。
このバルセロナチェアのミースが有名すぎるというだけでそれ以外にも、
エーロ・サーリネン、マルセル・ブロイヤー、ハリー・ベルトイア、ワーレン・プラットナー、ジェンス・リゾム、ドン・アルビンソン、チニ・ボエリ、フランク O・ゲーリー、高浜和秀、ジョージ・ナカシマ、イサム・ノグチ、フローレンス・ノル
などなど、これほどの数多くのデザイナーと協力して製品をリリースしているとてつもないメーカーでなんですよ。
どうです?名前見て誰かわかりますか?
覚えましょう。
私も大好きなメーカーです。それがKnoll。
ただ、日本ではすこし複雑な経緯でKnollが存在していまして、最初は西武百貨店の事業部としてKnoll Japanが始まり、2000年を超えてから別の百貨店の事業部となり、そして現在の㈱チームネットにライセンスが移管されています。
※追記 2017年の夏より㈱インターオフィスと㈱イトーキの共同出資により新たなKnoll Japanが設立されました。
その為、これ以降に書いている情報はすべて過去のものです。
現在のKnollショールームは下記リンクをご覧ください。
青山の外苑前にKnoll Storeがありますが、ここが現在のKnollフラッグシップです。
㈱チームネットも外苑前にあります。※今は無いです。
Knoll Japan時代は国内で製品の製造をしていましてので、アメリカとは違うラインナップだったんです。それが今となっては魅力でしたね。
今はアメリカと同じラインナップで、輸入品となっているので価格が昔に比べて高くなった感じがするのですが、そもそも日本製は安かったんです。だから逆です。高くなったんじゃなくて、前は日本製だったから今に比べて安かったんです。
Knollは格式高いブランドなので、本来は私のような個人店では手も足も出ない存在です。
日本で私だけです、正規販売店なのに個人事業主なのは。おかしいですからね。
ありがたいことに、Knoll Storeの方々にお店の規模や資本とかじゃなく、私個人として評価されていまして、その関係で仲良くさせてもらっています。
特に私自身を売り込みに行ったとかではなく、私のお店やブログを見ていて、それで高評価をいただいたんです。
どこかで誰かが見ていてくれるんだなって思いました。
最近では外苑前の本社で40年以上Knollに携わる重鎮を紹介していただいてお会いすることもできました。
少しお話しさせていただいたのですが、今となっては超有名建築家の最初の作品に携わっていたとか、あまりにすごい話がポンポン出てくるので驚きました。この業界ひっくるめても希少な人です。
お薦めのバーに誘われたので、また話を伺ってくるつもりです。
私の中ではHerman MillerとKnollは両方取り扱ってこそ、両方の価値が深まると思っています。なぜならデザイナーやストーリーがかぶるから。
でも残念ながら、最近の日本ではそういったことをするお店も少なくなりました。
やっぱり私はイームズからこの業界に入った人間ですし、アメリカンモダンデザインが好きです。
だから続けていきたいですね。
コメント