日本の消費税が10%(軽減率税8%)に変更されたのが2019年10月1日ですからそろそろ半年です。
もう消費税10%にも慣れましたね。
以前の8%に比べると暗算がしやすいという謎のメリットがあります。
まあそれでも商売をする人たちにとって消費税は大きな課題ですから10%になったことで様々な問題が起きていることと存じます。もちろん国民皆さんに関わることですよね。
私自身は消費税が10%になること自体に特に不満を言うつもりも文句を叫ぶつもりもありません。
変わらず自分のやるべきことをやるのみです。
ただ最近になって消費税10%による弊害を感じました・・・
私は売り上げをエクセルで記入して利益まで簡易的に計算できるようにしています。
そのうえで青色申告のために複式簿記を付けて、エクセルの表とも照らし合わせて数字のチェックをしています。
結構マメにやっているんですよ、意外かもしれませんけどね。
こういった取り組みはこまめにやっています。
重要なのは売上よりも利益なので、そっちを見て前年期や今までと比べて上がっているかどうかを確認しています。
おかげさまでこの時勢なのに多くのお客さんたちから家具を購入していただいており今年に入ってからも伸びてかなり調子が良いのですが、それにしても利益の部分になにか違和感を感じるんです。
あ、これ利益の部分に消費税が含まれているんだった。
お客さんから支払ってもらった消費税も利益の部分に入っているんですよ。
これ自体は別におかしいことではないのですが、その消費税がいまは10%もあるんですよ。
私が開業した2011年の時は消費税が5%でしたから、それが今となっては2倍です。
つまり利益の1割は消費税なんですよ。
そりゃ過剰に利益があるように見えますよね。
冷静に考えると消費税は預り金ですから利益ではありません。
あくまでお客さんから預かっているお金ですから出ていく前提です。
これが利益の1割もあるというのは、商売をしていてすごく儲かっているように勘違いしてしまいますよ。
これ勘違いしそうになるので危ないですね。
消費税10%もあるとその辺曖昧になって自分のものかと思ってしまうところでした。(それでも所得税や事業税など税金支払い前の状態ですけど・・・)
ところで、『だったら消費税分を利益のところから抜くような計算式にすればいいじゃないの?』と思う方のために説明をしますと。
消費税は預り金ですから、決算後に最終的には消費税を全額納税することになります。
でもそれまでに事業者自身も何か買い物や支払いをしたときに消費税を支払います。
支払いをした消費税と差し引きをして残った消費税を支払うわけです。
簡単な計算はこうです。
事業者A 売上 +¥11,000 (うち消費税¥1,000)
↓
事業者Aが事業者Bへ経費の支払い -¥5,500 (うち消費税¥500)
↓
¥11,000 – ¥5,500 =¥5,500が事業者Aに残る金額
¥5,500が残った利益ですので、消費税の納税額は¥500となります。
なぜなら経費支払い時に既に¥500を別の事業者Bに支払ったからです。
事業者Aは預かった消費税¥1,000をちゃんと全部手放していますよね?
事業者BはBで同じことをします。
巡り巡って手元に残った消費税は納税期限までに国税庁に納めます。
だから預り金なんですよ。
消費税を利益と思って使い込んでいると結構まずいことになります。
消費税自体も出ていくお金なので利益や売上とは分けて計算しづらいんですよ。
だからちゃんと自分で消費税の支払いが待っていることを把握しておかないと納税時期にやばいかも。
今から独立なり開業なり起業する人はしばらく消費税の納税は気にしないで良いですよ。
事業を始めたばかりの状態では例外を除き免税事業者となります。
消費税では、その課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税の義務が免除されます(注1)。
この納税の義務が免除される事業者(以下「免税事業者」といいます。)となるか否かを判定する基準期間における課税売上高とは、個人事業者の場合は原則として前々年の課税売上高のことをいい、法人の場合は原則として前々事業年度の課税売上高のことをいいます。なお、基準期間が1年でない法人の場合は、原則として、1年相当に換算した金額により判定することとされています。国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kansensho/kigenencho.htm
簡単に説明すると前々年度の売上が1000万円以上行かない限りは消費税を納める義務はないということです。
だから最初は気にせず貰いっぱなしでOKです。
例外があるので詳しいことは国税庁のHPを読んでください。
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