時代とともに無くなった家具といえば電話台です。
自宅に固定電話があり玄関近くに電話台を置いて電話機を置くのが昭和から平成の当たり前でしたが、時代とともに固定電話の設置必要性が家庭では薄れるとともに、電話台の需要も減りました。
そして2021年ともなると、また新たな役割を終えた家具があります。
それはCDラックです。
売上の減ったCDとCDラック
CD専用の収納棚「CDラック」の需要はCD自体の売上に比例します。
CDの売上は年々減少傾向にあります。
CD自体の需要が減ることでCDラックの需要も減りました。
今ではオンラインショップ以外ではあまり見かけなくなりましたよね。
CDラックは以前のインテリアショップ/家具屋では一定の人気を誇ったアイテムでした。
壁面一杯のサイズから、シェルフに置く小ぶりなサイズまで幅広い展開をしていましたね。
CD収納関係のアイテムは一定の売上を出してくれる人気カテゴリーだったんです。私もその時代の販売経験があります。
それがもう今の若い人はCDすら買わなくなり、CDラックの存在すら知らない人たちもいるでしょうね。
かつてCDを買い集めていた人たちも歳を取り、新譜が出るたびにCDを買うようなことも減りました。
同時にコンポやスピーカーを設置するためのAVボードの需要も減りました。
CDの需要が無いならそれを再生する機械も必要なくなるからです。
それでもまだAVボードはテレビ台として使えますから役割は残っています。
そのテレビが薄く巨大になったことで小ぶりなAVボードの需要は減りました。
この理論で行くとDVDラックもですが、DVDを入れるサイズとなると本棚としても収納棚として使えますから現役です。
時代とともにテクノロジーが変わったことでCDラックも需要が減り家具・インテリアショップも販売するアイテムが一つ減りました。
逆に今はレコードを収納する棚の方が需要が増えたりしています。
レコードは売り上げ低迷から一周して2020年には米国でCDの売上を超えています。
要因としてはインターネットやSNSの発達により、レコードを趣味とした文化の共有が容易になったことによるものだと推察されます。DJブームによる後押しもあります。
レコードと言えば、私が得意とするミッドセンチュリー期の家具デザインはレコード全盛期の時代に活躍したこともあり、ちょうどレコードを収納するサイズということが多いです。
だからレコードとミッドセンチュリーは相性が良いです。
レコード盤を置くことを考えたシェルフも多くありますしね。
ということで、これからも時代が変われば役割を終える家具も出てくるでしょうし、リバイバルすることもあるでしょうね。
もしかしたら将来CDラックが別の用途として重宝される時代が来るかもしれません。
CDではない別の何かがちょうどのサイズになることもあり得るかも。
コメント