– Nelson Platform Bench (Walnut) –
デザイナー:George Nelson (ジョージ・ネルソン)
1946年にジョージ・ネルソンによってデザインがされ、今も昔も米国のハーマンミラー社にて製造を続けられる名作ベンチに2015年より新色としてウォールナットが加わっています。
このカラーは様々な用途に合わせて活躍できます。
木目が美しいベンチ
そもそもオリジナルも、そして40年代からの発売当時にもネルソンプラットフォームベンチに”ウォールナット材”が使われたことはありません。
ウォールナットいう木材は新製品として新たに選択されたマテリアルです。
ハーマンミラー社の製品はウォールナット素材を使った家具が多く存在するため、その発想をネルソンベンチに活かすのは自然な流れとも言えます。
メープル素材とは違い、単純に木目も美しいダークカラーなベンチとして楽しむことが出来ます。
空間のトーンを統一するときに、ダークカラーの重厚なデザインが多い空間には今までのメープルでは難しかったケースがあります。
それがこのウォールナット素材に登場により活躍の場が広がりました。
特にネルソンキャビネットシリーズに合わせるときに相性が良いです。
それまではこの写真のようにメープルのみで合わせていたので、木材の色合いは統一されませんでした。これがオリジナルのやり方でもあるので私は格好良いと感じるのですが、統一を望む声もありましたからそこへ向けた提案として良いものです。
メープルと同じく米国ミシガン州のハーマンミラー工場で製造をしています。私も現場に行きましたが、思っているより生産量が多くて人気が高いことが伺えました。
そしてこの工場ではイームズラウンジチェアやイームズプライウッドチェアなども作っていますので、ウォールナットはクラシックモダンな家具と共通したものです。なおさら他のハーマンミラー製品と相性が良いですね。
そしてもう一つこのウォールナット素材のネルソンベンチの良いところがあります。
それは新品なのに最初からヴィンテージ感を出せるということです。
上写真の長いネルソンベンチは以前私が保有していた50年代のヴィンテージネルソンベンチです。
ハーマンミラー社では1946年から1967年までネルソンベンチを製造しており、その際に使われていた素材はバーチ材でした。それと着色のブラック塗装です。
1994年にHerman Miller For The Homeによりネルソンベンチが復刻された際に素材をメープルに変更をして今に至ります。このころはブラック塗装も復刻していたのですが、いつ頃からか製造を辞めました。
ヴィンテージのベンチはご覧のように経年変化をしており、木材が味のあるブラウンカラーに変化しています。
この存在感のあるベンチの装いを、新品でいきなり表現することが出来るのがウォールナット素材の良さでもあります。
もちろんウォールナット素材の方が色が濃いのですが、色抜けをしていきますので早いタイミングで木材の色が薄くなっていきます。
実際にヴィンテージネルソンベンチを普段使いにしようとすると耐久性ん不安がありますので、ヴィンテージ感を出しながら新品のネルソンベンチを使う方法としてウォールナットがいけます。
使い方に合わせて選択できると良いです。
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