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ヴィンテージのイームズシェルチェアの「Xベース」と「Hベース」の違いと説明

ヴィンテージDAX

これは50年初期のヴィンテージイームズアームシェルチェア「DAX」です。

アームシェルにXベースを装着した最も初期のイームズチェアのひとつです。

イームズシェルチェアのヴィンテージ市場では人気のある4本脚のベースですが、大きく分けると「Xベース」「Hベース」の2種類が存在します。

その名前の意味と違いを紹介します。

 

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XベースとHベースのそれぞれの特徴と違い

Xベース

まずこちらが「Xベース」です。

”エックスベース”と読みます。

 

Xベースは初期から存在する4本脚のベースで、上から見るとクロスしている様(さま)がアルファベットの”X”に見えることからXベースと名付けられています。

この構造は頑丈さもありながらも見た目に美しい気が利いたデザインです。

脚先にブーツグライズを履かせているのも特徴です。

非常に頑丈なためヴィンテージ品でもいまだに全然使えますが、座面高がかなり上げるので身長が高い人向けです。

このXベースはダイニングハイト、ミドルハイト、ラウンジハイトと高さが3種類ありました。

それと、シェルとベースを取り付けるネジが専用の長いものを使っていたため普通のネジではストロークが足りません。

このネジも下から差すタイプと上から差すタイプの2種類があります。

現在このベースは製造されていないためヴィンテージ品しか存在しません。

 

Hベース

こちらが「Hベース」です。

”エイチベース”と読みます。

 

このベースはXベースより後に作られたベースです。

Xベースが製造終了後に、4本脚のスタンダードなベースとしてイームズシェルチェア製造終了まで作られていました。

上から見るとアルファベットの”H”に見えることからHベースと名付けられています。

値段も安いこともあり最も多くの数生産されたベースの一つです。

その為にヴィンテージ市場では山ほど昔は存在しましたが、今となってはこのベースすらも珍しくなりました。

Hベースのグライズは差し込み式となっています。

Hベースにはダイニングタイプ、ラウンジタイプ、日本製などが存在し、それぞれベースの脚の長さが違います。

また、ウォールガードと呼ばれる後脚が長い仕様も存在します。

 

脚を比べた写真

Hベースは内部が空洞のスチールパイプとなっているため重量が軽いです。

Xベースは内部もぎっしりの鉄柱ですのでずっしりした重量があります。そのおかげで70年経っても全然壊れる気配がありません。

 

現行品

ハーマンミラー社で復刻された正規品のイームズシェルチェアの4レッグベースはHベースをもとにして作られています。

基本的な構造は全く同じですが、なぜかHベースという名称は使っていません。

理由は昔からXという品番は変えずにHベースに変更した経緯があるのでそれを踏襲しているからです。

そもそも昔はなぜ品番をXからHに変更しなかったのかは謎です。たぶんHベースをXベースとは別の脚にせず仕様変更という扱いにしたからではないでしょうか。

 

イームズシェルチェアの4本脚ベースの違いについてでした。

お持ちのベースがどちらか確認してみてください。

これからヴィンテージのシェルチェアを求める方はどちらのベースが良いか確認してくださいね。

HベースよりXベースの方が何倍も高額です。なにせXベースはいまや貴重品なので。

 

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