– Ergon Chair –
デザイナー:Bill Stumpf (ビル・スタンフ)
アーゴンチェア(Ergon Chair)は「アーロンチェア(Aeron Chair)」の誤表記ではありません。実際にアーゴンという名のワークチェアが存在していました。
アーゴンチェアは1974年にドン・チャドウィックがデザインをしてハーマンミラー社から発売されたワークチェアです。
アーロンチェアに名前が似ている理由はデザイナーが同じだからです。
アーゴンチェアというハーマンミラー社のオフィスチェア
現物の写真はあまり持っていませんが、これがアーゴンチェアです。
写真の現物はアーゴン3チェアですね。
アーゴンチェアは1974年の初代の発売から、アーゴン2、アーゴン3と進化していました。
まだ現在のようなハーマンミラー社のオフィスシーティング思想になっていない時代の椅子ですが、90年代、00年代でもよく見かけたワークチェアに見えます。
けど、デザインは70年代からのものですから、かなり以前から同社はワークチェアの研究開発を行っていたことがよく分かります。
アーゴンチェアはハーマンミラー社の主力ワークチェアとして活躍をして、1984年にはドン・チャドウィックとビル・スタンフの共作であるエクアチェア発売後も両チェアとも人気を博していました。
そのうち、アーゴンチェアは製造が終了し、エクアチェアの販売を続けていたところに新しく生まれたのがあの有名なアーロンチェアです。
それ以降はアーロンチェアの革新的なシーティングデザインに準じたラインナップに同社は変わったことでエクアチェアも製造が終了しました。
アーゴンチェアはあまり馴染みが無い椅子ではありますが、オフィスチェアの歴史の中ではこれがあったからアーロンチェアに辿りついたという需要なデザインです。
もしヴィンテージで見かけることがあったら興味を持ってみてください。
わりと座り心地は良いですよ。
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