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ピエール・ポランの「F061サイドボード」は新たにデザインされた名作家具

F061サイドボード

– F061 Side Board –

デザイナー:Pierre Paulin (ピエール・ポラン)

 

ピエール・ポランがデザインをしたF061サイドボードのオリジナルデザインは1950年代にCM141デスク(現在のF031デスク)とともにトーネット社から発表されたものですが、現在製造販売されているサイドボードはオリジナルデザインと違ったものとなっています。

このサイドボードがどう生まれたのかお伝えします。

 

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オリジナルデザインから新しくデザインされたF061サイドボード

オリジナルのサイドボード(メトロポリタンギャラリーHPより https://metrocs.jp/special/f061sideboard/)

サイドボードのオリジナルデザインはトーネット社にて50年代に製造をされていましたが、かなり短い期間だったらしく情報が少ないです。

上写真がオリジナルのサイドボードですが、ご覧のように引出しのみで現在の形と随分と印象が違います。

後のポランのデザインを考えると、かなりシリアスな印象です。

 

実物のサイドボード(メトロクス東京店内)

現在のF061サイドボードを誕生させたのはメトロポリタンギャラリー社です。

同社の代表はピーエル・ポランと直接コンタクトを取りF031デスクを正規復刻させた実績を持っています。

 

ピエール・ポランのF031デスクのストーリーと日本で復刻された理由
ピエール・ポランの名作家具の一つにプチデスクと呼ばれるスマートなデザインのデスクがあります。 56年に生まれたとは思えないほど洗練されたデザインです。 このデスクは正式に日本で復刻されています。

 

同社はポラン協力のもと正規復刻の第二弾としてサイドボードを復刻させることになりましたが、デザインの情報が乏しく、ポラン自身もサイドボードの記憶が薄いことで、オリジナルデザインを入手するのにアメリカの著名なオークションを利用しています。

たまたま出品されたのを落札しています。

 

オリジナルのサイドボード

そうして手に入れたオリジナルサイドボードが先述のこのデザインですが、復刻させるにあたってメトロポリタンギャラリー社とポラン双方の移行によってF031デスクのような忠実な復刻をするのではなく、新しくデザインを書き下ろすこととなりました。

 

そうしてポランは何度もスケッチを行い多数の試作品開発をすることで現在のF061サイドボードが生まれました。

F031デスクと同じ素材と構造を踏襲し、統一感を得るためにサイズを調整するのと、現代でも使いやすいように、また、長く使えるようなアイデアも取り入れたデザインです。

 

新しいデザインですが、実は以前からポラン資料に構想としてスケッチされていたものと近いデザインです。

 

観音開きの様子

サインの場所

デスク同様、サイドボードも日本国内の工場で製造されています。

このサイドボードは正規復刻品というより、むしろピーエル・ポラン自身が新しくデザインをした家具といえます。

サインの場所も隠れるように引出内に入っています。デスクと同じです。

 

背面

大きくも小さくもない時ちょうどよいサイズが住宅にも使いやすく長いあいだ評価されています。

AVボードとして使用できるように、オプションで背面に配線孔と空気穴を取付できるようになっています。

使いやすさは重要ですね。

 

デスクと並べて使うことも想定しており天板の高さが揃っています。

単体でも格好良い名作サイドボードとして手ごろな値段が人気でもありますよ。

フレンチモダン、フレンチミッドセンチュリーの名作です。

METROCS メトロクス F061 Sideboard サイドボード Pierre Paulin ピエール・ポラン
フランス人デザイナーピエール・ポランが1960年代にデザインしたサイドボードをもとに、本人の手によりリデザインされた正規復刻品です。

>>ピエール・ポランの家具一覧(私のお店です)

 

他のピエール・ポランの復刻名作家具は以下です。

ピエール・ポランの新作F181ドロワーテーブルが発売
ピエール・ポランによりデザインされた収納付きのテーブルが登場しました。 ポランの1960年代を象徴する有機的なデザインとは異なり、初期作品にみられる直線を基調としたミニマルなデザインと、機能性を追求したフォルムが特徴です。
革製のコンパクトで優秀なデスク椅子「CM231チェア」
ポランの名作椅子CM231チェアが復刻されています。クラシカルでエレガントなデザインは使いやすいです。 その歴史とレビューを書きました。

 

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