– Slat Bench – [1952]
デザイナー:Harry Bertoia (ハリー・ベルトイア)
ダイヤモンドチェアなどで有名な金属彫刻家ハリー・ベルトイア唯一の木材を使った家具デザインです。
名作ベンチとして現在もKnoll社にて製造販売を続けられています。

このベンチはベルトイアがダイヤモンドチェアなどと同時期にKnoll社から発売した家具です。
ワイヤーチェアと同じように、空気が通り抜けるデザインなのが特徴です。
脚を見ると共通のシリーズだということがわかりますね。

(interoffice osakaでの光景)
このベンチは天板素材に無垢材を使用しています。
ベルトイアはもともと“自然の木を強制的に捩じ曲げて成形すること自体、不自然であり無益なことだ”という発言をしており、成形合板(プライウッド)のような加工した木材には否定的なスタンスをとっています。
そこでカットした木材をそのまま天板として使っています。
ベルトイアの作品としてはマイナーかもしれませんが、ミッドセンチュリー期の名作ベンチとして今なお製造販売が続けられています。
同じ時期だとネルソンプラットフォームベンチが超有名なので、ベルトイアのベンチも比べられることも稀にあるにはありますが、カジュアルに使えて汎用性の高いネルソンベンチに対して、アーティスティックな高級ベンチであるベルトイアのスラットベンチとでは役割が違います。
スラットベンチは現行正規品が40万円以上します。
直線が美しいデザインであり、ベンチながら高級感を求める空間に合わせやすい佇まいなのが特徴です。
また、金属彫刻家であるベルトイアとして珍しい素材選びのデザインでもあります。

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