– AMELAND –
デザイナー:ENZO MARI (エンツォ・マーリ)
名作ペーパーナイフといえばエンツォ・マーリが1962年にデザインした「アーメラント(アメランド)」です。
ステンレスをひねっただけのデザインに見えますが、計算された角度は使いやすさも重視されています。
さらに彫刻的な存在感は、デスクの上に置いておくだけでも魅力的です。
シンプルながらセンスの光るナイフ
さて、そんなペーパーナイフですが、”果たして今も需要があるか”です。
OLFAのカッターナイフが普通に存在するこの世の中、わざわざペーパーナイフを使う必要があるかですね。
もちろん趣味的にペーパーナイフを使うということはあります。そりゃあデスクで便箋を開ける時に、このペーパーナイフでサッと開けていたら格好良く見えるでしょうからね。
士業の方なんかは特にです。重厚な椅子と机の上にはペーパーナイフが似合います。
そうじゃない限り『別に郵便とかカッターナイフで開けるし』という人が多そうなイメージです。
実際そうかもしれませんね。私も郵便を開ける時は素手かカッターです。
売っておいて自分でペーパーナイフを使っていないという衝撃的な事実です。言い訳をさせてもらうと、ペーパーナイフを置いておいても普通にカッターナイフを使ってしまうからです・・・
そうです、ここが肝なんです。
”近くにカッターナイフがあるからペーパーナイフは使わない”という話です。
ここが今もペーパーナイフの需要がある部分に関わります。
お客さんから聞いた話なのですが、会社や部署によっては「刃物やカッターナイフ類の持ち込みを禁止」してるところがあるそうなんです。
これはそういった会社に勤めていないとわからないことですね。私も聞くまでそんなこと知りませんでした。
おそらくセキュリティの観点か、刃物でコードを切ってしまうといった事故防止なんだと想像します。誰かが「キー!」となってサーバーのコードを切ってしまったら大変なことになりますものね。
そうした会社ではペーパーナイフじゃないと置いておけないので、郵便を開けるのに普通にペーパーナイフを使うそうです。
だからペーパーナイフは現代でも求められているものなんですよ。
そこに来てこのダネーゼ社が販売を続けているエンツォ・マーリのアーメランドはすごく格好良いペーパーナイフなので評判も良いです。
古くからあるものが意外と今でも求められているということですね。
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