イームズソファコンパクトのストーリーと今は折り畳みできない?

イームズソファコンパクト

https://www.hermanmiller.co.jp/content/hermanmiller/apac/ja_jp/home/design-resources/images.html?text=Herman%20Miller:Products/Eames%20Sofa%20Compact

– Eames Sofa Compact –

デザイナー:Charles & Ray Eames

象徴的な背面と脚を持ったこのソファは1954年にデザインされました。

もともとこのソファはロサンゼルスのパシフィックパセリーズにあるイームズハウスのソファとしてデザインされたものを改良して製品化したものです。

スチールの長い脚はスマートな印象を受け、大きなソファなのに圧迫感をあまり感じない洗練されたデザインです。

横幅は2m近くあることで人が横になることもできるゆったり設計です。

ロサンゼルスにあるイームズハウスはイームズ夫妻のホームですが通常は内部の見学は通常しておりません。 しかし、特別に内部まで侵入してチャールズの孫に案内してもらった話を書きます。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告




ワイヤーメッシュソファ

1951年にワイヤーメッシュソファというプロトタイプをイームズ夫妻は作っており、このプロトタイプのソファの構造と同様の機構を製品化では採用しています。

また、このソファを実際にソファとして発展させて物とも言えます。

折りたたみ

それがこの”背もたれを折りたためる”という構造です。

この見た目こそがイームズソファ”コンパクト”の名前の由来です。まさにコンパクト。

この構造にしたのは輸送コストの節約になるからです。

ソファは大きなものですから輸送するにはどうしてもサイズが大きくなります。

そこを折りたたむことでサイズを最小限にして輸送コストを小さくします。

また、建物に搬入する際に大きなソファは階段など通らないことがある為、こうして折りたたむことで狭い物件でも設置が可能となります。

輸送まで気にしつつ、それでいて座り心地も良い優れたデザインと言えます。

現代では長い脚はロボット掃除機が通ることが出来るというメリットもあります。さすがにここまで未来を呼んでは無いとは思いますが・・・

また、実際に手掛けたのはイームズオフィスのドン・アルビンソンだと言われていますが、言われているだけで確証を見たことはありません。どこかに記述があるのでしょうか。

ところでイームズソファコンパクトは現在もハーマンミラー社によって正規品が製造販売されています。

しかし現行品は折り畳みできません。

どうしてかというと現代の事情があります。

それは折りたたみが出来る構造は「金具に指を挟む人がいる」からです。特に子供ですね。

現在は少しでも危険を感じられる構造だったら販売はされません。

その少しの油断により会社が傾くぐらい追及されますからね。危険を冒すぐらいなら折り畳みという構造は省きます。

最大の長所とも言える構造が無くなったイームズソファコンパクトはもはや”コンパクト”ではないのですが、デザインの優秀さは変わりませんので人気は高いです。

私や同じ業界の人たちの間では「ソファコン」という略した愛称で呼ばれています。

しかしその”折りたたみが出来るソファコン”が欲しいという需要もありますので、そうした時はヴィンテージ品を探すしかありません。だいたい80年代以前製造のものですね。

私もたまにイームズソファコンのヴィンテージ品が欲しいという要望を頂くので用意して販売することがあります。

生地がダメになっていることがあるので張り替え新品の生地することも多いです。

問題は座面のウレタンとスプリングです。

ウレタンは新品に交換できるのですが、スプリングはダメになっていたら修理が非常に難しいです。”スプリングをどうやって手に入れるのか”という難所が待っています。

この問題があるのでイームズソファコンは修理まで出来るところで買わないといけません。

私はハーマンミラー正規販売店をやっているだけあってどうにかして修理できるのですが、それでも難しい話には違いないです。

新品のソファコンも、ヴィンテージのソファコンもどちらも販売していますから欲しい人は相談するのが良しです。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告