イームズのラ・シェーズの話

”イームズ”の名前は有名ですが、イームズと検索すると間違った情報や嘘や誤解がある情報がほとんどです。 イームズとはいったどんな人物か、どんなことをしたのか、詳しく正しい情報をお伝えします。 もともとは建築家であり、家具のデザインだけでなく映画撮影までしていました。
イームズというとチャールズ・イームズのことを指すことが多く、もしくは「イームズ夫妻」と二人組で紹介されており、レイ・イームズ彼女自身に焦点を当てたストーリーはあまり見ません。 そこで彼女の生涯を書きました。

イームズ夫妻の椅子はすべてハーマンミラー社といったイメージが強いはずです。

実際彼らが存命中は家具の製造販売に関わることはハーマンミラー社としか仕事をしていませんでした。

(ただし昔からヨーロッパではヴィトラ社がライセンスを受けてシェルチェアなどの製造販売はしていました)

イームズ ラ・シェーズ

そんな彼らのデザインの中で変わり種の椅子がこの「ラ・シェーズ」です。

名作家具の本などでよく目にするデザインなのでイームズ好きには馴染みがあるデザインですが、実物を見たことがある人は少ないでしょう。

この椅子はハーマンミラー社で製造販売されていない珍しいデザインです。

この椅子はイームズ夫妻が亡くなった後にヴィトラ社とイームズオフィスの協力によって製品化されたデザインです。そしてヴィンテージ品が存在しない椅子でもあります。製品化は過去に一度もされていません。

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もともとこの椅子は、1948年にニューヨーク近代美術館(MOMA)主催の”ローコスト家具デザインコンペ”に出展された作品です。
横になって座る独特な形状が特徴のこの椅子は、彫刻家の”ガストン・ラシェーズ”の作品”フローティングフィギア”にインスピレーションを受けてデザインされたといわれています。

そしてこの椅子の名前はラ・シェーズと名付けられたのですが、そもそも”シェーズ”はフランス語で”長椅子”を意味する”シェーズロング”から名づけられたものですので、彫刻家の”ラシェーズ”とは偶然一致したネーミングとなっています。ダブルミーミング。

しかしこのラ・シェーズは製造コストが高すぎて実際製造され製品化までには至りませんでした。
じゃあなんで低コスト家具コンペに出展したんだよって話ですけど。

それから時は経ち1989年に(or 1991年)にドイツのヴィトラ社がイームズオフィスと協力をして当時の図面やプロトタイプなどを元に製品化されました。

それから現在までもヴィトラ社によって製造販売を続けられています。

レイ・イームズが最も好きな椅子だったそうですよ。

ところでガストン・ラシェーズの彫刻を元にしたという話ですが、もう二つ参考にしているデザインがあります。

ダリの絵

その一つがこの絵です。

サルバトール・ダリによる絵画です。1934年作。

似ているといえば似ていますね。実際にどうかはわかりませんがイームズオフィスが監修した本にはダリの記載もあります。

MOMAコンペのサーリネンとイームズの椅子

それからこれは私が元になっているのでは?と感じているだけの話なのですが、この椅子も参考になっているのではないでしょうか。

1940年のMOMAオーガニックデザインコンペのためにエーロ・サーリネンとチャールズ・イームズが共同でデザインした椅子です。

横になるという部分に共通点を感じます。

イームズとサーリネンが共同で出店したMOMA主催のオーガニックデザインコンペ。 その光景とお話を書きました。
建築家であり家具もデザインしたエーロ・サーリネン。ペデスタブルシリーズやウームチェアはあまりにも有名です。 Knollとの関係も深い彼のストーリーを書きました。チャールズ・イームズとも関係が深い人物です。

イームズファンなら家に1脚置いておきたい名作家具ですね。

いつか手に入れたいと思う人多数でしょう。

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