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BAPE STUDYで大変だった思い出話

 

昔の思い出話です。急に思い出した「大変だったなぁ」という話です。

 

まだ私が独立する前のことです。2009年の12月でした、それは。

 

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ある日シェルチェアの運搬を頼まれました

 

当時は雇われてインテリアショップに勤務しており、ショップの店長という立場ながらもお店には自分一人しか居なかったので無休で働いていました。

さらに会社の卸部門も1人で担当しており、そこにオンラインショップの担当も一人、とにかく日々多くの仕事があり慌ただしく過ごしていました。

なぜこんなことになっていたかというと、会社自体がかなり危なかったので東京にいる社長と私しか在籍していない状態だったからです。今まで居たスタッフはすべて退職しており、すべて名古屋にいる私が引き継ぐことになり、それで多くの担当をしていました。

 

それでも先日新人のスタッフが雇用されたので二人にはなっていたのですが、さらに業務を教えながらなので大変さが増しているの状態でした。

 

そんなある日、東京の社長から電話がありました。

それは、「イベントに使うシェルチェアを運搬してほしい」という内容でした。

 

当時、”BAPEXCLUSIVE京都”(ベイプエクルーシブ京都)が京都市にてオープンするときでした。

3Fにあるギャラリーの最初のイベントがcase study shopとのコラボイベントで、特注のカモ柄をプリントしたシェルチェアと時計、そしてテーブルを展示して同時に販売することになっていました。

 

残っていた画像ですがこれらですね。

 

別に私自身はこの企画に関わっていなかったのですが、このイベントのために作ったシェルチェアがまだBAPE京都に納品されておらず、直接運搬しないと間に合わないからということで私に連絡がありました。京都なので名古屋からの方が近いからってことで。

この時点でギャラリーイベント開始日の二日前でした。

 

「まだ一日猶予あるので配送業者に任せれば間に合いませんか?」と私は尋ねたのですが、特注シェルチェアはこの時点でまだ製造が完了しておらず、完成するのがこの電話の時点の次の日になっており、そこから配送業者に任せるとイベント開始日にBAPE京都に納品となってしまうとのこと。間に合わない。

さらに、社長曰く「ギャラリーイベント開始前日にNIGOくんがギャラリーに来て、彼がギャラリーのセッティングをするからその時までにシェルチェアが無いと間に合わない」ということで、私が直接持っていくしか方法がありませんでした。

 

この特注のシェルチェアは相当難しい作りなので、それが出来る珍しい業者に任せて製造しており、そもそもシェルチェアを取りに行くことに行くところから始まります。

たまたま工場が中部にあったのですが、山奥で遠いんです。これまた。

 

しかたがないので次の日わたしはお店を休んで新人一人でお店を任せることになりました。

本当に何にも知らない新人なので、鍵の開け閉めぐらいだけちゃんとやってもらうだけです。不安でいっぱい。

 

シェルチェアを取りに行くのも先方の都合に合わせて昼過ぎでした。その時間にならないと完成して引き渡しが出来ないということでした。

当日ゆっくり出発なんてことはなく、山奥の工場のため、そこに行くまで2時間以上かかります。

 

当日は積載量のあるミニバンで出発しました。

行きは特に不安もなく旅行気分でしたが、数時間後にその気持ちは吹っ飛びます・・・

 

時間通りに工場についたのですが、完成に遅れが生じておりしばらく待つことになりました。

そして出来上がったシェルチェアは座面とベースで分けて段ボールに入れて渡されたのですが、20脚以上あり想像より相当な重量で車もいっぱいになってしまい、バックミラーの後方確認が出来ないほどになりました・・・

この時点で私の見込みが甘かったのですが、頑張って積み込んで工場を後にしました。

 

見込みが甘かったというより、今回のケースは本来2,3人は人手がいないと出来ないほど大変なことだったんですけどね。

 

その工場から京都市まで高速を使っても車で3時間はかかる距離でした。

到着するころには20時を過ぎているという始末です。夕食すら食べていません。

 

遅い時間ですがBAPE京都の方たちは働いており、快く搬入を歓迎してもらえました。

時間もないですし車をどこかに止める時間もなくスタッフに駐車場を聞いたら、「店の目の前に路駐しておいて大丈夫ですよ」と言われたので車を止めてチェアを運び込みました。

この時に指を大きく切って血が止まりませんでしたけどね・・・

 

大量のシェルチェアを運び込みこれで終了と思いたいところですが、全てを組み上げしないといけません。指もケガしているのに。

最初からこのシェルチェアは組み立てできる人がいないので、誰かがこの場で組み立て作業をやらないといけなかったんです。

 

やるしかないので20脚以上のシェルチェアを組み立てることになりました。

 

ベースとシェルチェアを組み立てるだけなんて簡単だと思うかもしれませんが、それだけなら別に良いんです。問題は”がたつき”の調整です。

せっかくベースと座面をネジ止めしても、水平な場所に設置してカタカタとベースが動くようでは販売した後にクレームになります。モダニカ製ですしこうした作業が必要です。

これを多くのベースと座面の相性を取り換えながら見て、ネジの留め方やワッシャーで調整をして、その都度水平な場所に置いて”がたつき”がないか確認しながら1脚づつ組み上げていきます。

これが相当な時間がかかり半分の10脚が終えたところで既に23時近かったです。

ひたすら頑張って作業をしつつ、その間にも社長から電話があって進捗に確認があったのですが、すでに眠そうにしていました。

 

やっとシェルチェアが全部完璧に組みあがった時にはもう24時を越えていました。

 

でもまだテーブルの組み立てが残っていました。

BAPEのサルをモチーフにした2mほどの大きなテーブルがイベントの中央に展示することになっていたのですが、これが組みあがっていないわけです。

それもやってということで、やることになりました・・・

 

このテーブルもモダニカ製のテーブルにプリントを施したものなのですが、納品自体は既に前日にされていて壁に立てかけてありました。

 

脚になるベースを取り出して組み立てていると問題が見つかりました。

ベースとベースを繫ぐネジ穴が開いている部分が腐食して溶けているんです。新品なのに完全にネジ穴がダメになっていてネジと取り付けることが出来ませんでした。

モダニカ製はたまにこういうことがあるので検品が必要なんですよね・・・

替えのパーツもないですし、絶対に組み立てることは不可能と判断して社長に電話しました。

「こうこうこういう理由で組み立てできません」と伝えたら、不機嫌になったんですよ。「そんなわけない!」って。私に怒ってもしょうがないですし、実際目の前に現実があるのでどうしようもないわけです。本人だってテーブルの検品をせずに納品しているんですから知らないです。

 

それでも「もういいから」ということを言われて後片付けをして帰ることになりました。

すでに25時を過ぎていましたね。

この時間までスタッフの人たちは働いていたのと、作業時間が遅い私を快く許してくれたので良い人たちだと思いました。

朝になったらNIGOさんがみえるそうなので、ギャラリーのセッティングをしてくれると言っていましたね。

 

私としては当初の目的のシェルチェアの納品が完了したのでミッションコンプリートです。

 

で、路駐している車に戻ったら駐禁が貼られていました。うける。

路駐ダメじゃないか。

 

話はこれで終わりじゃなくて、まだ続きます。

 

夕食も食べずに働いていたのですが帰らないといけません。なぜなら翌日の10時にはお店に出勤しないといけないからです。

その日は新人もお休みの日なので、私が出勤しないとお店がオープンしません。

 

眠いしお腹すいているしということで、適当にサービスエリアで食べながら安全優先でトロトロ走って自宅についたのは朝の5時過ぎでした。

でもそれでまだ寝ることはできません、車に残った段ボールの処理や片づけがあったんです。

終わったころには6時過ぎ。

今から寝てもほとんど寝る時間なんてないので、そのままシャワーを浴びて支度をしてお店に出勤しました。

 

お店に出勤した後も眠くてしょうがない中なんとか営業終了までこなしましたよ。

でも次の日以降も休みがある訳ではないので、その後もずーっと連続で働き続けました。

 

私が眠い中勤務をしていると、テーブルの件で社長から連絡があり「テーブルの角が潰れているというクレームがあった」という言いがかりをつけられましたが、それは現地のスタッフが壁に立てかけて置いていたからですね。

 

ギャラリーのイベントはなんとか無事に完了して、その後4回ほどBAPEと

case study shopのイベントが続きました。

 

この日私が得られたものは駐禁の切符のみです。払うしかない。

報酬ですか?ある訳ないですよ。そんな会社でしたから。そもそも給料も払ってくれない状態でしたし。

 

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ハーマンミラーのワークチェアやミッドセンチュリー期の名作家具を求める方へ「case study shop NAGOYA」

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