– Sofa model 66303 –
デザイナー:Alexander Girard (アレキサンダー・ジラード)
ハーマンミラー社のテキスタイル部門のディレクターも務めていたアレキサンダー・ジラードは家具のデザインも手掛けており、彼が手掛けた中で唯一の製品化されたソファがこの「モデル66303」です。
特徴的なウイングが広がる印象的なソファです。
アレキサンダー・ジラードによる名作ソファ
このソファはもともとブラニフ航空のラウンジのためにデザインされました。
1965年にブラニフ航空は「The End of the Plain Plane」(さよなら退屈な飛行機)というコピーを掲げ、「アレキサンダー・ジラード」と「エミリオ・プッチ」とともに独創的なキャンペーンを始めました。
ブラニフ航空のラウンジでは上写真のようにジラードがインテリアデザインを担当し、小物から家具まですべてを手掛けています。
そうしてファッショナブルでものすごい格好良い空間が出来上がっていました。
この時の家具類は後に製品化されます。
それが1967年にハーマンミラー社にて発表されたジラード・グループ・ファニチャー(Girard Group Furniture)シリーズです。
ブラニフで使われた家具類をそのまま製品として量産し販売をしました。
ですが、短期間だけの販売だったのでヴィンテージ市場ではレアもの扱いです。
このラインナップにモデル66303もありました。
デザインのイメージはやはり飛行機でしょうか。
そのような記載が残っているのを見たわけではありませんが、肘掛の部分の広がりはまるで羽の様ですし、翼をイメージしていると言われたらしっくりきます。
アルミの足が特徴的で、このシリーズは共通したこの脚を採用されています。
どことなくイームズ感もネルソン感もありますね。まさにハーマンミラー社の家具というのが何故かわかります。
先述の通り短期間だけの製造販売なのでヴィンテージ市場では珍しいです。
現存が少なく海外の著名なオークションでも3シーターで日本円で100万以上で取引されるのが普通ですね。
今これが復刻したらそれはそれで受けそうです。
脚が長いですし一周して現代と相性が良いですね。
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