– Eames Walnut Stools –
デザイナー:Charles & Ray Eames (チャールズ&レイ・イームズ)
この彫刻のようなスツールは、座るための物でありながら多くの役割を持つ家具です。
植物を置く台として、サイドテーブルとして、飾りとして、そして一生持っていられる家具として活躍します。まさに名作スツールです。
※2023年に名称がイームズターンドスツール(Eames Turned Stool)に変更されました。詳しくはクリックしてご覧ください。
アフリカンスツールとも呼ばれた彫刻的スツール
このスツールがデザインされたのは1960年のことです。
そこに至るまで少し話が遡ります。
アメリカのタイムライフ社が1959年にニューヨークに新社屋としてタイムライフビルを建設しました。
同年チャールズ・イームズは、モスクワで開催されたナショナルパビリオンのアメリカンエキシビジョン製作のために、タイムライフ社の会長であるヘンリー・ルースから写真協力を得ていました。
そしてチャールズは、ヘンリーへの恩返しとしてタイムライフビルのために後の「イームズエグゼクティブチェア」をデザインしました。
そしてレイ・イームズは、このエグゼクティブチェアに合わせるようなデザインを手掛けることになり、作り上げたのがこの「イームズウォールナットスツール」です。
レイは彫刻家としても活躍をしており、その才能がいかんなく発揮された構造となっています。
アフリカの民族椅子から着想を得たことから「アフリカンスツール」という別名でも呼ばれています。
また、このデザインは当時のカルフォルニアの庭園彫刻で見られた構造でもあります。
このスツールをレイ自身が気に入り、イームズハウス内でも置いていたことが知られています。
これはハーマンミラー社の工場内で撮影した写真です。ジェンガのようなつくりです。
イームズウォールナットスツールは現在に至るまでハーマンミラー社が製造販売を続けています。形は3種類ありますが、形に名称は付いていませんのでA、B、Cとアルファベットだけで区別されています。
私がこのスツールの良さを存分に堪能できたのはハーマンミラー米国本社と同地域であるミシガン州にあるマリーゴールドロッジでの光景です。
随所に置かれていて本当に格好良かったです。
泊まった部屋の中にも設置されており、空間を構成する要素として心に残る良い家具だと感じました。
そしてもう一つの場所が最も心に残っています。
それがまさにイームズハウス内です。
イームズハウス内でこのスツールを見た時は心に残りました。
おそらく60年以上経っている個体なのでしょうが、天板部分もボロボロで色も灰色になっているぐらい劣化が進んでいました。
しかしそれが歴史を感じてものすごく格好良かったんです。感動しました。
小ぶりなサイズ、頑丈、劣化しづらい、木製だから味が出る、時代を超えて評価されるデザインと、一生持っておける家具としての条件をすべて満たしているデザインですから、贈り物としても、子供の成長のお供としても常に部屋の片隅にあると素敵ですよ。
>>イームズウォールナットスツール販売ページ(私のハーマンミラー正規販売店です。amazon payと楽天ペイの利用が可能で30回まで分割金利無料のショッピングローンで販売しています。)
ちなみにこのスツールは本来全8種類です。
製品化されて残っているのが3種類だけなんですよ。
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