– Nelson Swaged Leg Chair –
デザイナー:George Nelson
特徴的な脚を持ったこのデザインはジョージ・ネルソンにより1954年に生まれました。
ハーマンミラー社にて製造販売された期間は1958-64年と記載が残っています。
当時ジョージ・ネルソンは彫刻のような美しい脚を持った家具を作りたいと構想していました。
そこで重要視されたのは「脚部は金属製で機械成形され、さらに美しい」というデザインです。
考えられたデザインがこの流線型に4つに先が分かれた脚です。
これは金属パイプを圧縮加工する”スウェージ加工”という技術を使って製造されました。
さらに脚先のグライズも調整可能な金属製にすることで統一感も生まれています。
こうして出来上がった脚はまさに彫刻のような美しさを持つエレガントな仕上がりとなっています。
この脚を利用してデスクやテーブル、チェアを作り上げ”ネルソンスワッグレッググループ”と名付けられ新たな家具シリーズが誕生しました。
そんあスワッグレッググループのアームチェアはその脚の魅力はもちろんですが、座面にも一工夫をしています。
この座面はまるでイームズアームシェルチェアのようにも見えるのですが、実際にイームズ夫妻が開発したプラスチックアームシェルの加工技術を夫妻に許可を得て使用して製造されています。
そこにネルソンの一工夫として背と座に隙間を空けています。
これにより背もたれが少しフレキシブルに動くことで座る人の快適性を上げています。
実際に手掛けたのは当時ネルソン・アソシエイツのメンバーであったチャールズ・ポロックだと記述が残っています。
現在はシェルの素材をポリプロピレンに変更してハーマンミラー社から販売を続けられています。
有機的な構造は現代のニーズにもマッチする印象的な家具ですね。
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