これはヴィトラ社製”イームズハウスバード”ですね。
2007年か2008年ぐらいにイームズハウスバード内に飾ってある鳥のスカルプチャーをもとに製品化されたものです。
オリジナルはこれですね。
現在もイームズハウス内に飾ってありますので、内部に入ると拝むことが出来ます。
私も現物を見た時は感動しました。
ヴィトラもこれを製品化するとは良いところに目を付けましたよね。
インテリアオブジェとして人気があるものです。
ところでこのイームズハウスバードにも「リプロダクト」とか「ジェネリック品」とか存在します。
リプロダクトは合法なんだと勘違いしている人たちにはここから衝撃的な話があります。
イームズハウスバードのリプロダクトです!とか意味がわかりません。
これは完全におかしいですね。
それ以前にリプロダクトとかジェネリック品とかそういった存在自体あれなものなのですが、そこは書くと長くなるので端折りましょう。
端折らずに後日追記しました:
イームズは商標登録されている名称なので勝手に商品名や販売方法として使ってはいけません。つまり、イームズハウスバードは非合法なコピー品です。
そもそもこの黒い鳥のオブジェはイームズ夫妻が旅行先で持ち帰ってきた民芸品ですから、彼らがデザインしたものでも何でもないです。ようはただの古いフォークアート(民芸品という意味)です。
イームズ夫妻がハウス内に飾っていたり、ワイヤーチェアの広告に使っていたりしたので知る人ぞ知る存在ではありました。
それをヴィトラ社が先述の通り、イームズオフィス(チャールズ・イームズの孫であるディミトリアス・イームズが代表)と協力をして製品にしたわけです。
いうなればアノニマス(匿名)なものなので、別にそれを真似してどっかの国の民芸品をモチーフにしましたとかだったらわかります。イームズ関係なくですよ。
それでもひとつもおかしな点が出てきます。
それは、何を元にして作ったのか?です。
だいたいリプロダクトとかジェネリック品とかは、「オリジナルをもとに忠実に再現」とか謳っていますが、そんなわけありません。
なぜならオリジナルはイームズオフィスが所有しており、普段はロサンゼルスのイームズハウス内にあります。私も見ました。
この「オリジナルをもとに忠実に再現」なんて絶対できません。まずイームズの子孫側が許しませんし、ヴィトラ社だってわざわざ現地まで来て採寸したりしたそうです。チャールズの孫の孫のルシア氏から直接聞きました。※チャールズの娘の名前もルシアですから同じ名前です。
その場所に行かない限りオリジナルをもとに忠実には出来ないわけです。
つまり、リプロダクトやジェネリックとか作っている人たちは、ヴィトラ社が製品化したイームズハウスバードのことをオリジナルとして真似したわけです。
2007年(か08年)に製品として初めてこの世に登場したイームズハウスバードを真似して作って、そこにイームズという名称までつけて「意匠権は日本では20年で切れるので~」とか論理が破たんしています。
もはや販売している輩も何も理解していない証拠ですね。
”イームズという名前を付ける”のと、”ヴィトラ製のイームズハウスバードを元にしている”という二点が問題です。
意匠権が切れているから作って販売していいとかそんな理由じゃないんですよ。
別に昨日新発売した製品だって”リプロダクトです”とか、”ジェネリックです”とか称して家具やインテリアを真似して作って販売することだって出来るんです。実際に新製品のリプロダクト品やジェネリック品が存在します。2011年に発売した椅子のリプロダクトがある始末です。
要は、訴えられなかったらなんでもいい。ということです。
イームズハウスバードのリプロやジェネリックだって、「ただのコピー品です」では売れないじゃないですか。
だから論理が破たんしていようがテキトーでもそれっぽい理由をつけているだけなんです。
あとはモラルの問題ですので、良識を持った人たちは正規品を購入するという判断が必要です。
2018年末にウォールナット仕様が発売しました。
コメント