アメリカンミッドセンチュリー期を代表するデザイナーであるイームズ夫妻による最初のプロダクトをご存知ですか?
イームズシェルチェアですか?違いますよ。家具ではないんです。
タイトルで答えを書いてしまっているんですけどね。
正解は・・・
レッグスプリント(Leg Splint)でした。
これは第二次世界大戦中に活躍した製品で、負傷した人間の足を固定する”添え木”です。
通称「イームズレッグスプリント(Eames Leg Splint)」です。
イームズ最初のプロダクトは添え木でした
レッグスプリントとはどういった経緯で作成したのかはチャールズ・イームズストーリーで書きました。
この部分です。
同年 医者からの相談によりレッグスプリントの開発に乗り出します。
夏には完成して量産に入り、海軍から5000個の注文が入るほどの多忙ぶりだったようです。
ここでプライフォームド・ウッド社を設立し、ハルバート・マターやハリー・ベルトイアも参加して多くの人数で作業をしていたそうですが、それでも納期に追いつかないほどでした。
1943年 資金繰りに困る。
エヴァンスプロダクツ社の社長と彼は会い、プライフォームド・ウッド社の製造・販売権を買い取ってもらいます。
最終的には15万個以上生産されたらしいです。【必読】チャールズ・イームズの生涯と詳しい説明”イームズ”の名前は有名ですが、イームズと検索すると間違った情報や嘘や誤解がある情報がほとんどです。 イームズとはいったどんな人物か、どんなことをしたのか、詳しく正しい情報をお伝えします。 もともとは建築家であり、家具のデザインだけでなく映画撮影までしていました。
このレッグスプリントが上写真のものです。
一見すると成形合板で作成したアートみたいですけど、よく見ると添え木として合理的に考えられたデザインです。
ちなみに上写真の光景は、ミシガン州のグランドラピッズにあるハーマンミラー米国本社のグリーンハウスで自分が撮ってきた写真です。
こちらは同じくグランドラピッズにあるハーマンミラー社のグループ工場のエントランスで撮影した写真です。
プライウッド製造に関係する工場ですから伝統として飾ってあるのでしょうか。
このレッグスプリントも今となってはコレクションアイテムですね。
昔に比べるとレア度が上がっています。数が増えることはないので当然でしょうか。
台座はもとから存在する製品ではなく、各々でみなさんオリジナルで作っているものです。
この写真はハーマンミラーの工場ですし、ある意味ではオフィシャルの台座とも言えます。
レッグスプリントの説明文も書いてありますし、これだけ販売したら欲しい人がたくさん居そうですね。
レッグスプリントは実用的な道具なのですが、デザイン的に優れているということで誰かが最初にこうして立てた状態に飾ったことでアイデアが広まったのでしょう。
オブジェ、アートとして飾っておくと素敵よね。というものなので、そんなものを探している人と、イームズ好きだよね!という人に最適です。
なにせイームズファーストプロダクト、持っておくには価値がありますから。
実は持っているんです。
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