– 寺岡式二回転横皿秤 –
デザイナー:柳 宗理 (Sori Yanagi)
昔は商店街のお店でも普通に使われていた柳デザインの秤です。
寺岡精工所が製作したもので形もいくつか存在します。上写真はそのうちの一つです。
もしかしたらあなたが昔から使っている秤が柳デザインかもしれません。
民芸の精神で様式をつくる「柳 宗理」の紹介
20世紀の日本のインダストリアルデザイナーの一人であり、戦後のデザインの発展に大きく貢献した人物である柳 宗理の実績をお伝えします。 民芸を伝える重要人物でもあります。 彼の代表作バタフライスツールはニューヨーク近代美術館にて永久収蔵品にも選定されています。
使っていることが格好良かった秤
(デザイン 柳宗理の作品と考え P110)
オリジナルデザインは1960年に作られました。
秤の目盛りそれ自体をデザインとして本体に取り込み、流れるようなボディは工業製品ながら美しさも感じます。
製作した寺岡精工所は1928年に秤の製造会社としてはじまり、現在の社名「株式会社寺岡精工」と変更して今なお続く老舗メーカーです。
非常にしっかりした重量もある作りであり、デザイン的にもカーブが美しいフォルムです。
昔はこの秤を使うのが商店にとってステータスとなったそうで多くの秤が必要なお店で見かけられました。それなりに高額な値段だったみたいです。
もしかしたら今なお使っている商店もあるかもしれません。秤を使う商店というと食品関係でしょうね。
家庭でも購入した人がいるかもしれません。実家の物置に眠っているかもしれませんよ。
(デザイン 柳宗理の作品と考え P109)
こちらのタワー型は1971年にデザインされたものですが、タワー型自体は1961年からあるようです。
なにせこの秤は1961年にグッドデザイン賞を受賞しています。
下皿はかり
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柳宗理はまさにプロダクトデザイナーであり日用品を多く手掛けています。
デザイン的に優れたものですが、見た目だけに固執せず実際に使いやすく巧妙な構造を作っていました。
この秤は名作日用品ですね。さりげなく素晴らしいデザインが存在するものです。
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