ワークチェアを購入するタイミングは「身体が健康なうちに」です。
「腰を痛めた」「身体が辛くなった」「背骨を悪くした」といった症状になってから高性能なワークチェアを求める傾向にありますが、ワークチェアは回復装置でもなければ健康器具でもありません。
腰痛になった人がどれだけ高額なワークチェアに座ったところで身体が元の状態に回復することはありません。残念ながら。
「ワークチェアは現状維持するための道具」である以上、悪くなってしまった腰はそれまでです。
かといって何も対策しずに無理して座り続けていると身体に限界が早く来てしまうかもしれません。
そういった意味では腰が悪くなってからワークチェアを使うこと自体は正しいです。
ですが理想は身体が悪くなる前にワークチェアを使って姿勢をに気にして作業をすることです。
健康な状態に健康を維持するのが最もお金も労力もかかりません。
ワークチェアは歯ブラシと一緒理論
最近わたしは『ワークチェアは歯ブラシだ』と例えています。
白く頑丈な歯を使い続けるもっともお金がかからず効果的な方法は、歯が白く虫歯が無い状態の時点でしっかりと歯磨きをすることです。
つまり最初からきっちり歯磨きをし続ければ状態が良い状態をキープできるというわけです。
これがもっともお金がかかりません。
歯ブラシ、フロス、歯間ブラシ、歯磨き粉代ぐらいですね。
食事も困りませんし、しっかり噛んで食べることで内臓への負担も大丈夫です。
一番お金がかかるのは歯をダメにしたときです。
虫歯になると自然治癒することはありませんから、そのまま放置をすると最終的には神経まで虫歯が到達して歯がダメになってしまいます。
ダメになった歯は治療も限界があることで抜歯をすることになり、そうなると差し歯やインプラントをする必要があります。
かといって歯が抜けた状態をそのままにすると食事も不便ですし見た目にも違和感が出ます。
虫歯になった時点で歯磨きをしっかりすれば延命をすることはできますけど、遅かれ早かれいずれは終わりが来ます。
歯がダメになると食事だけでなく内蔵への負担も影響します。
この虫歯になった時点というのが腰や背骨悪くした状態です。
腰を痛めてからワークチェアを使い始めても、その腰が回復することはありませんから現状を維持するのが精一杯です。
『じゃあどうせ悪いのならそのまま放置でいいや!』と腰を悪くした状態でそのまま無理を続けていたら完全に腰がダメになります。
例えば椎間板ヘルニアですね。歯で例えるなら抜歯をしないといけないような状態です。
困ったことに背骨は歯と違って交換もインプラントもありませんから手術のみです。
その手術も大きなもので、完全に元通りになって再発リスクがなくなる訳でもないです。
だから腰も歯と同じで、もっともお金をかけずに済む方法は健康な時点でちゃんとした姿勢で座るということです。運動もストレッチも必要です。
腰を悪くしてからワークチェアの大切に気づき購入する選択をしてしまいがちですが、虫歯になってから歯ブラシを買って歯を磨いているようなものです。
気づいただけ良いので、それ以上悪くならないように頑張り続ければそれでOKですね。
虫歯になってもしっかり歯磨きをすればある程度その状態を維持できるかもしれませんから。
腰も同じで、せめて現状を維持できるようにするのが最善です。
歯ブラシは百円から買えますし、かたや何万円もする高級歯ブラシもあります。
安物の歯ブラシでも歯は磨けますけど磨きづらかったり磨く時間がかかったりします。
値段が上がるほど磨きやすく、さらには磨き残しがないような工夫があったり、電動により効率的に時間短縮もできます。
せっかく歯磨きをしていても磨き残しがあるようでは虫歯になります。
ワークチェアの値段の差はこれと同じで、別に一万円の椅子でも座れますから”座る”という目的は達成できます。
それが値段が上がることに人間の身体に合わせて考えられて、動きも良く頑丈になってくることで長時間座り続けても快適さが継続します。
無理して座っていても先述の通り治療の方が高額になりますから、どちらが自分にとって重要かを考えてもらえれば良いです。
それでも一日数十分しか座らないのなら椅子は何でも良いと思います。
千円の椅子だって構いません。座り時間がほとんど無いのですから。
もしくは一日6時間以上全身運動をする人です。こういった方も運動によって健康維持が出来ているので椅子は何でも良いです。(何でも良いは言いすぎですが)
今はデスクワークが増え一日8時間も座って作業をするのも普通のこととなりました。
が、人間という生物はそんなに長時間座ってデスクワークをすることを想定した進化をしていないので明らかに無理をしている状態なのです。
そこを道具でカバーする必要があります。それがワークチェアですね。
『今はまだ腰が悪くないから大丈夫』と気にしないのではなく、いかに健康な状態からこの座り問題に気づいて取り組めるかが大切です。
手遅れな状態になってから椅子を求めても遅いので、その場合は病院に行くことになります。
たまに特定の椅子に座ったら腰痛になったという話を聞きますが、それはその椅子が悪いというより、もうすでに腰が限界だったので何に座ろうがそのタイミングでダメになったということです。
出来れば子供のころから気にしたほうが良いですね。
学校の椅子って腰に負担がかかりますから良くないですけど、子供の頃はその分だけ外で動き回りますから良いんです。
外で遊ばないのに座りっぱなしですからやばいんですよ。
教育として姿勢や背骨のことは教えたほうが良いと私は考えています。
手遅れになってから後悔するんですよね・・・
え、私ですか?
私は後悔していますよ、もともと腰が悪いのは子供の頃の姿勢に問題があったからです・・・
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