【Less is more】は世界三大建築巨匠のひとりミース・ファン・デル・ローエが提唱した言葉として有名です。
訳し方はいろいろありますが”より少ないことはより良いことだ”という意味です。
Less is more (レス・イズ・モア)とは
「Less is more」は「God is in the detail(神は細部に宿る)」と並ぶ有名なミースが提唱した理想的な思想を表す言葉です。
今はこのレス・イズ・モアという言葉自体が「ミニマリズム」を象徴するワードとして使われています。
ミニマリズムは最小限主義を表すシンプルを基調とした芸術的考え方です。
「ミニマリズム=ものを持たない暮らし」ではないですよ。
(ファンズワース邸 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Farnsworth_House_2006.jpg)
彼の代表建築ファンズワース邸や代表家具バルセロナチェアなど見ると分かりますが、装飾華美ではなく、少ない素材構成と部品構成で最大の効果を発揮するのが魅力となっています。
より良いものを作るためには部品を増やすのではなく、逆に減らしていくことで重要な部分だけ残り美しい仕上がりをするという考えですね。
(バルセロナチェア)
当時のヨーロピアンデザインと比べるとあまりにもシンプルなミースのデザインはあまりにも画期的でした。
ミースにより近代建築のコンセプトが確立されたとも言えるほど優れたデザインセンスをしており、今なお色褪せることはありません。
近年は住環境もスッキリとした空間が好まれる傾向にあり、レス・イズ・モアは特に重要視されるワードです。
家具もあまりカラフルでゴテゴテしたものも広くは好まれませんので、新作家具もシンプルな物が多くレス・イズ・モアの精神が感じられます。
足し算ではなく引き算の美学です。
日本では昔からの”わび” ”さび”の精神がこれに近いでしょうか。
近いというだけで似ているという意味で書いていませんよ。
ちなみにこのLess is moreという言葉はミースが最初に発したというわけではなく、もっと古くから存在する言い回しです。
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