– Noguchi Game Table –
デザイナー:Isamu Noguchi (イサム・ノグチ)
彫刻家イサム・ノグチがハーマンミラー社のためにデザインをして製品化されたテーブルは3つ存在します。
一つは有名な「ノグチコーヒーテーブル」でもう一つは「ラダーテーブル(フィンテーブル)」です。
あと一つはほとんど知名度はありませんがノグチデザインのテーブルの中でヴィンテージ市場では最も高額取引がされる貴重な逸品です。
それがこの「N-61」です。通称「ゲームテーブル」。別名「チェステーブル」。
チェスのイメージを変えるアーティスティックなゲーム盤
彫刻家イサム・ノグチがデザインをしてハーマンミラー社から発売されたなかでも「ノグチコーヒーテーブル」と「ラダーテーブル」は復刻されたことで現在も正規品が製造販売されており、歴史的な傑作デザインということもあり有名な名作家具として人気があります。
ですがゲームテーブルは1948-49年のわずか一年に満たない期間しか製品としては製造販売されませんでした。
復刻もないため知っている人だけが知っているレアなデザインです。
このチェステーブル自体は1944年にデザインされました。
ノグチの彫刻的なアプローチがふんだんに生かされたシェイプが特徴です。
有機的で今までのチェス盤のイメージを一新させるような芸術性の高いデザインは、ノグチのセンスが随所に感じられる美しい佇まいです。
このチェステーブルは1944-45年にニューヨークで開催されたThe Imagery of Chess展で展示されました。
オリジナルデザインでは全て天然木で作られていたそうです。
その後1948年にハーマンミラー社から製品として発売されました。
しかし、天板裏の土台をアルミ成形したものを使ったことでクオリティを維持して量産することが難しく一年に満たず製造販売は終了します。
どうも生産された台数は12台だけらしく、おかげで現物を目にすることすら珍しいとんでもないレアなテーブルとなってしまいました。
ノグチデザインのハーマンミラー社によるテーブルということもありヴィンテージ市場では非常に高額な価格で取引をされています。
私がアメリカの著名なオークションで最後に落札された価格を見たことがあるのですが、このチェステーブルの落札価格で日本で家が買えますよ。
びっくりな価格で取引されています。
手に入れることはほぼできないような名作家具ですが、せめていつか目にするぐらいのことはしたいですね。
美術館とかノグチ展とかで展示されることはあると思います。
余談ですがノグチコーヒーテーブルもラダーテーブルもオリジナルは1944年にデザインをしています。
製品化はそのあとですね。
ただノグチコーヒーテーブルに関してはハッキリといつ今の形になったかは曖昧な感じです。
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