– トリイスツール –
デザイナー:渡辺 力
この椅子は日本の家具史上初の快挙を獲得したデザインです。
ジャパニーズモダンデザインの傑作プロダクトに間違いありません。
日本のプロダクトデザインのパイオニア「渡辺 力」とは
戦前から日本でデザインをしているパイオニアのような存在であり、重要なデザイナーです。彼のことを知らずして日本のミッドセンチュリー期は語れません。イームズやハーマンミラーとも関係があります。
この椅子を渡辺 力 氏がデザインをしたのは1956年です。
雑誌「モダンリビング」の企画から生まれました。
今まで籐(ラタン)を素材として使用した家具は夏用やリゾート向けと考えられていましたが、そのイメージを一新させ、日本の籐家具を再生させるきっかけともなりました。
籐の特性を活かした完璧な構造です。
「トリイスツール」という名称は力 氏がつけたわけでなく、鳥居をモチーフにした構造を見た周囲の人がそう呼んでいたことから名づけられました。
このトリイスツールは1957年にミラノ・トリエンナーレで日本人初の金賞を受賞するという快挙を成し遂げています。
日本の家具デザインが世界に認められたパイオニアでもある歴史的にも重要な存在です。
半世紀以上に渡り製造販売が続けられており、現在も人気のある家具です。
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