最近私が思うことがあります。
普通、家具屋やインテリアショップの展示品は新品を展示してキレイな状態の物を見せるものです。
まあ中にはボロボロな状態の汚いものを展示しているケースもあるようですけど・・・
そういった場合を除き、家具をキレイにしてキレイなものを見せるのが当たり前です。
だって家具の魅力を伝えるためにもキレイな状態を見せたいです。
何回キレイと書くのか。
でも、実際に家具を購入して使用をしていくとどうしてもキズもつきますし素材の劣化もします。
新品の状態からどんどん使い込まれた状態に変化していき、そのうち家具自体の耐久の限界が来て壊れることになります。
どんなに良い家具でもいつかは朽ちる時がきます。
諸行無常。
でも、自分が客側の立場になったときに気になるのは、その使い込まれた家具の状態なのではないでしょうか。
実際にどのぐらい使うとダメになるか気になりますし、例えば10年間その家具を使っていくとどのぐらい消耗するのか見たいです。
新品の状態はキレイに決まっていますからどうしても良いものに見えます。
けど、それが長く使えないのなら価格と相談することになりますからね。
さすがに長く使えない高級家具は難しいものです。
そしたら実際に10年間とか使った家具を展示していたほうがお客さんにとっては良い情報なのかもしれません。
新品の状態やキレイな状態は写真をオンラインでいくらでも見れる時代ですから、リアルな場で勝負をしている実店舗だからこそできる提案なのではないでしょうか。
ちゃんと長く使えるという証明にもなります。
私はけっこう長く使い込んだ家具を自分のお店で展示しています。
お店というのは大抵”展示品入れ替え”とかで定期的に展示品を売るものなのですが、私は率先的にそういったことはしず展示をし続けます。
特にオフィスチェア類はそのまま展示し続けることが多いです。
だって、長く使っていくとどのぐらいヘタるか、ダメになるか見てみたいからです。
いくら保証があるからといっても、素材の劣化や消耗は保証がされませんからそうした部分が最も気になるところです。
ソファ類もそうですよね。
100万円もするソファが10年使ったらウレタンがヘタるようでは困ります。
だから10年、20年と使い込んだ状態のソファを見せたほうがお客さんが安心しますよね。
ただ、使い込んだ家具を展示する問題は、なんだかお店がみすぼらしく見えるという部分にあります。
『買い換えないのか?金ないのか?売れてないのか?』と勘繰られます。
あと、結局新品のキレイな状態の家具を置いたほうが売れやすいです。
そりゃ見栄えが良い方が良いに決まっていますからね。
リアルな状況を見せるのが売り上げに繋がる訳ではないです。
でも顧客が求めているのはリアルなんですよ。矛盾。
だから欲を言えば同じ家具の新品と10年後を並べて展示できたら良いですね。
これは難しいですよ。スペースも時間も予算も倍かかります。
こうした使い込んだ状態の家具を見て安心感を得ることも売り上げとして大事だと思います。
この点で名作家具というのは非常に有利です。
なにせ何十年も前に製造されたものが普通に存在しますからね。
50年前どころか、70、80年前のヴィンテージ品があり、そのうえ同じメーカーが同じ製造方法で新品も作っている物があります。
何十年も使っていけるかどうか、使っていたらどうなるかの結果が時代を超えて確認できるのは強いですよ。
製造だって当然今の方が溶接も接着剤も何もかも研究されてアップデートされていますからより堅牢です。
この安心感が長年販売している名作家具の良さでもありますからね。
みなさんも長年使い込んだ家具の状態が気になりますよね。
自分が手に入れる家具が長く使えるものかどうか知ったほうが安心して購入ができますものね。
だから私が最近思うのは、家具を販売するお店はなるべく使い込んだ展示品を置くべきではないかということです。
という雑談でした。
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