昨今の家電製品の発展は目覚ましいものがあります。
その中でもテレビの進化はすごいですよね。昔の大きなブラウン管に比べて奥行きが薄くなったテレビは、とうとう家庭でも壁にテレビ自体をかけて視聴するような世の中になりました。
中にはイームズラウンジチェアのような最高のラウンジチェアの一つに腰掛けリラックスして壁掛けテレビを観ている人たちもいるでしょう。
そんな光景を昔は想像できなかったと思いますよね?
想像しているんですよ。
びっくりじゃないですか?
” Lounge chair and ottoman in Hughes products advertisement, U.S. News & World Report, August 10, 1956 ”
しかもこれ1956年のビジュアルなんですからね。
発想が早すぎます。ちなみにイームズラウンジチェアのデザイン年が1956年ですから当時最新のラウンジチェアです。
“How soon can you enjoy on-the-wall-television?”
まさにそのNew Worldがいまです。
現代のテレビ自体は当時の想像をはるかに超えたクオリティになっています。もっと巨大でもっと薄型。
パイプはもう使っている人のほうが少ないでしょうし、テレビ番組も50年代っぽいのはしょうがないです。この時期から考えるとカラー放送自体も未来の技術ですよね。
しかし一つ完全に未来の予測が当たっていることがあります。
それは、そもそもこのイームズラウンジチェアに座っているという光景自体が正しい未来の姿です。
未来の想像図なのに50年代の椅子が使われているという予想はまさにドンピシャです。
普通、未来の光景を想像するときに家電や建物が未来になるだけでなく、家具も未来感があるものを配置したりすることが多いです。流線型だったり奇妙な形だったりとか。
ですが50年代から70年近く経つ現代ではイームズラウンジチェアのように50年代の家具は名作としてモダンな名作として好まれて変わらず使われています。
奇抜な家具は一般家庭では使われていませんね。
だから薄型の壁掛けテレビにイームズラウンジチェアという光景は的中です。
このイラストを書いた人は相当に先見の明があります。
きっとこのラウンジチェアを見て「未来まで残るデザインであろう」と考えたことでしょう。
おそらく名作家具はこれからも使われ続けるでしょう。
さらに未来は薄型テレビではなく、もっと遥か未来の技術に囲まれたイームズラウンジチェアが佇んでいることでしょう。
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