わざとタイトルにコピー品と書きました。
もはやリプロダクトやジェネリックなどといった煙に巻いた曖昧なことじゃないからです。
でも、その模造品に話がつながります。
有名家具、名作家具のコピー品はどうやって生まれるか、その一つのひどすぎる事例を書きますね。
実際にあったことです。
ある有名家具メーカーが中国で家具を販売するにあたって、現地の会社とライセンスの契約をしました。
有名メーカーの名前を仮に「A」としておきましょう。
Aは中国での販売を現地の会社を代理店とし、流通や販売をすべて任せることにしました。
そして中国内でAのショップも作り、最初に展示のためにAの家具を大量に仕入れ、いよいよ販売がスタートしました。
が、おかしなことに、その後Aには追加のオーダーがほとんどなくなったそうです。
不信に思ったAは中国に出向きAの中国ショップで製品を購入すると、なんとAの家具そっくりのコピー品を納品されたそうです。
そう、その中国の会社は、Aから最初に輸入した展示品をすべて自社の工場でコピーして、展示や宣伝はA正規品を使い、実際に販売する際には自社のコピー品を納品していたんです。もちろん劣化コピーなのでクオリティは落ちます。
個人客だけでなく、中国内における流通も任せていたので、他の家具屋への卸もすべてコピー品を渡していたんです。
すぐにAはライセンス違反として契約を打ち切ったのですが、もうそこまで来たら問題の中国の会社は関係ありません。
すでに作った販路やノウハウで、いまもコピー品を作りアジア各地に向けて販売をしています。その一部は日本では”リプロダクト”や”ジェネリック”なんて名称で輸入され販売されています。
こんなやり方をしておいて日本では”意匠権が切れているから~”とかおかしな理論で販売をされています。ちょっとどうかと思いますよ。
儲かるでしょうけど、こう、なんというか、モラルとか良心とか無いのでしょうか・・・
・・・ないでしょうね。
コピー品はこうした経緯で作られることもありますよ。
最近はアジアへの進出は二の足を踏むメーカーもあります。
こういった事例があるので現地の会社は信用が出来ないからです。
そうするとますます家具やインテリアに目を向ける人が少なくなり、デザインをないがしろにされてしまうので良くないです。
※追記
これとほぼ同じことを数十年前の日本でも行われていたことがあります。その話を私は聞いたことがあるだけですけどね。
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