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いかに長く座れるかを考えること自体が間違っている

動くべき

 

 

長時間座っても疲れない椅子。

長時間座っても腰が痛くならない環境。

長時間座っても快適に仕事ができるデスク。

世の中は「いかに長く座れるか」という発想であふれています。

 

私はこの考え方そのものが間違っていると思っています。

そして、この考え方は世の中にかなり蔓延しているように感じます。

 

椅子に座って作業をするうえで、姿勢や環境が大切なのは間違いありません。

身体に合わない椅子より合う椅子の方が良いですし、劣悪な環境より整った環境の方が良いに決まっています。

しかし、それと「いかに長く座れるか」は別の話です。

むしろ、いかに長く座っていても快適だと感じられる環境を作ろうとすること自体が間違っています。

なぜなら、人は動くことから逃れられないからです。

 

これはどれだけ技術が進歩しても変わりません。

どれだけ高価な椅子でも、「動かない」という問題を解決することはできません。

人間の身体は動くようにできています。

だから結局は自発的に動くしかないのです。

 

座っていて腰が痛い。

肩が凝る。

身体に不調が出る。

そういう人が最初にやるべきことは椅子を買い替えることではありません。

 

その場で立ち上がることです。

歩くことです。

ストレッチをすることです。

筋トレをすることです。

まず身体を動かす。

いの一番にやるべきことはそこです。

椅子や環境を考えるのはその後です。

 

椅子の最大限のパフォーマンスは現状維持です。

良い状態を維持しやすくすることはできても、壊れた腰を治すことはできません。

運動不足を解消することもできません。

 

私は販売の現場に長くいましたので、よく聞く話があります。

 

「仕事柄、長時間座らないといけないんです」

 

この話はよく分かります。

私自身も事業主ですから、長時間座って作業をしなければならないことはあります。

でも、それと身体を壊していい理由とは別です。

 

仕事のために健康を犠牲にする。

それを当たり前に考えている人があまりにも多いように思います。

 

しかし、自分の健康を損なって動けなくなったところで、会社は責任を取ってくれません。

誰かが代わりに健康を返してくれるわけでもありません。

漫画家なら描けなくなります。

職人なら作れなくなります。

事業主なら働けなくなります。

結局、最後に困るのは自分自身です。

人生で最も大切なのものは自分の健康です。

 

だから、いかに長く快適に座れるかを考えること自体が誤っています。

考えるべきなのは、自分がいかに長く動ける人生にするかです。

 

動きたくない。

筋トレもしたくない。

そういう気持ちは分かります。

人の人生なのでそこに口を出すつもりもありません。

ただ、それで健康になりたいというのは、暴飲暴食は続けるけれど痩せたいと言っているのと変わりません。

都合の良い話です。

動かないまま健康にはなりません。

 

これは断言できます。

動かないで健康だった人はいないでしょう。

 

世の中には楽をして解決できる方法が常に求められています。

痩せ薬がそうです。

サプリメントもそうです。

そして椅子も同じです。

本来やるべきことから目を背けて、別の何かを買えば解決すると考えてしまう。

 

でも、自分の身体のためにやらなければならないことはあります。

それは結局、自分で動くことです。

 

今の世の中では、寝ながら作業をするための机や椅子まで発売されています。

私はそれを見るたびに思います。

人はどこまで動かなくなろうとしているのだろうと。

売る側からすれば、自堕落な人が増えるほど商売になります。

問題を解決するのではなく、別の商品を買わせることができますから。

そして買う側も、「次こそはこれで健康になれるかもしれない」と期待してしまう。

 

しかし現実はそんなに甘くありません。

人は動くことから逃れられません。

どれだけ優れた椅子があっても、その事実だけは変わりません。

 

だから私は、いかに長く座れるかではなく、いかに長く動けるかを考えるべきだと思っています。

でもこんな本当のことは世の中では誰も教えてくれません。だって儲からないからです。

 

筆者のお店「case study shop NAGOYA」

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