コロナの制限も無くなり、海外旅行に出かける人も増えてきたようです。
それでもコロナ以前へ元通りという訳にはいかないので、航空会社の路線も以前ほどは回復していません。
特に欧州・北欧方面への路線はロシア上空が飛行できないため日本発の直行便はほぼ無い状況です。
だから乗り換えをして向かうしかありませんが、中東ルートか中国ルートのどちらかを選ぶのが一般的です。
中国だと上海浦東空港がハブ空港として利用されており、中国東方航空の便が日本からは頻繁に出ています。
上海経由にすればだいたい何処へでも行けるので便利です。
さらにFSC(フルサービスキャリア)なのに安いという魅力もあります。
中国東方航空は本当に評判が悪い?実態とイメージのギャップ
でも中国東方航空のイメージが良くないため敬遠する話を聞きます。
というより中国乗り換えの評判は悪いです。
その理由は対応の悪さだったり、機内食のまずさだったり、遅延の多さ、欠航の多さなどが挙げられます。
実態はどうか、そして注意点について利用した経験からお伝えします。
今回は中国東方航空を利用して上海空港乗り換えについてです。
私の経験から見た中国東方航空の印象
まず中国東方航空についてです。
これについては、なぜ評判が悪いのかわからないほど問題はないです。
私の印象では「対応は良い」と言えます。
飛行機の乗りこみの際にCAは席の案内を常にしていますし、頭上の荷物入れに手荷物を入れるのを率先して行います。
機内サービスの機内食は美味しいですが、食後にパンだけ出てくるのは謎です。
ドリンクも普通にありますしアルコールのラインナップはそれほどありませんが、価格も価格ですから納得します。
オペレーションに何も不満はないですし、外国の航空会社の中ではかなり親切で対応が良いです。
なぜ悪い評判が多いのか?3つの理由
ではなぜ評判が悪くなるのか。
その理由の一つが「昔は悪かった」のようです。
私は経験していないのでわかりませんが、過去に利用していた人によると中華系の航空会社は悪かったと語っていました。
機内食もひどいものだったそうですが、今はいろいろ改善された結果、問題の無い航空会社になっているのかもしれません。
ただ現在でも機内食が不味いと表現をする人たちが結構いますが、原因は「八角」かもしれません。
中華系の機内食は八角を少し使っていることがあります。日本人は八角を苦手とする人たちが多いため不味いと感じるのだと思います。
もう一つの理由は言語です。
そもそも私たち日本人が見かける中華系の航空会社の文句を書いているのは日本ですし日本語です。
当然ですが離陸をしてしまえば日本人のCAはいません。(いる時もある)
英語や中国語が話せないとコミュニケーションが取れないので、それを対応の悪さに結び付ける人がいます。
国外の航空会社ならどこでも同じですけどね。
さらにもう一つの理由は先ほどと近いのですが、日系の航空会社に慣れている人の不満です。
はっきり言って日本人にとって日本語で話せる日系の航空会社より優れた対応はありません。
それがスタンダードだと思っていると外国の航空会社の対応にギャップを受けます。
日本が特別に対応が丁寧で優しすぎるだけなので、それを下回ると低評価を付けてしまうわけです。
だいたいそうした手合いは語学力がなくて海外経験が乏しい人たちなので評価をすること自体が間違いです。
特に日系と国外の航空会社による違いはCAの毅然とした態度です。
海外の航空会社はルール違反に対して怒ることがあります。
中国東方航空もルール違反をする乗客に対してものすごく怒っているのを見たことがあります。
ただしそれは中国人に対してなので、もしかしたら同じ中国人にだけ厳しくしている可能性があります。
こうした理由で評判が悪くなるんだと思います。
中国東方航空を使う上での注意点と豆知識
- 離陸と着陸の際のベルト着用サインが出る時間が長いです。
- その時間にイヤホンをするのはダメです。
- モバイルバッテリーを使った充電はフライト中は禁止です。
上海浦東空港の実態と乗り換え注意点
職員の対応と遅延時のサポート体制
まず職員ですが、これも別に悪くないどころか、遅延問題に対してしっかり取り組みます。
むしろ後述しますが空港職員の対応はかなり良いです。
上海空港は遅延や欠航がつきものなので対応に慣れています。
もし遅延した飛行機に乗っていて、次の便の乗り換え時間が厳しい時は空港スタッフが乗客を把握していて、飛行機から降りた際に何人もスタッフが待っています。
そうして声がけをしていて、乗り換え時間が短い乗客にEXPRESSと書かれたシールを貼って最短の順路を案内してくれます。
さらには通常のセキュリティチェックでは無くて緊急時に並ばずに利用できる保安検査場を案内してくれることもあります。私も経験しました。
空港のスタッフは誰でもボーディングパスさえ見せればどこに行くか案内してくれます。
空港の広さと乗り換え時間の目安
でも上海浦東空港の懸念点はその広さです。
世界8位の広さを誇り滑走路は4つありゲート数も200を軽く超えます。
これがあるので乗り換え時間は余裕を持たないと難しいです。
ターミナルが違う場合は電車移動も必要なので、保安検査をほぼ待たずに通れたとしても着陸から次のゲートまで行くのに1時間はかかるほどです。
なにせ保安検査を抜けた後でもゲートが200以上の番号ならそこに行くまで15分ぐらい歩きます。
保安検査のルールと没収されやすい物
保安検査の注意点です。
上海浦東空港のセキュリティチェックは厳しいです。
まず自分の順番が来たらボーディングパスとパスポートを係員に提出します。
そのうえで荷物からモバイルバッテリー、傘&折り畳み傘、ノートパソコンを出す必要があります。(スマホは当然)
ライターの持ち込みは禁止です。液体も1パックにまとめたもののみです。
このモバイルバッテリーですが許可なく持ち込めるのは20000mAhまでです。それ以上は航空会社からの許可が必要です。
個数制限もあるので不安なら20000mAhを多くても2個までにしてください。個数に根拠はありません。
なおバッテリー本体にmAhが書かれていない場合は容量がわからないので没収されます。気を付けてください。
複数個バッテリーを持っている人はなぜ持っているのか尋問されます。
そして融通はききませんのですぐ没収されて捨てられます。
※私は上海の空港を何度か利用していますが、頻繁にライターやバッテリーなど没収されているのを見ます。液体も厳しめです。
中国東方航空の遅延・欠航率:最新データから見る実態
2024年の欠航率ランキング(上位抜粋)
航空会社 | 国・地域 | 欠航率(%) | 備考 |
---|---|---|---|
Dana Air | ナイジェリア | 33.9 | 2024年4月に運航停止 |
Lion Air | インドネシア | 16.7 | |
China Eastern Airlines | 中国 | 3.1% | 2024年上半期の平均 |
2024年6月の遅延率(ImPax %)比較
航空会社 | 地域 | 遅延率(ImPax %) |
---|---|---|
IndiGo | アジア太平洋 | 4.7 |
Delta | 北米 | 6.8 |
Air China | アジア太平洋 | 15.3 |
China Eastern Airlines | アジア太平洋 | 18.1 |
China Southern Airlines | アジア太平洋 | 22.2 |
※ImPax % は遅延・欠航などを含む運航障害の割合を示す指標です。
📊 総評
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中国東方航空は、2024年のデータにおいて、遅延率および欠航率が他の主要航空会社と比較して高めであることが確認されています。
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特に遅延率(ImPax %)では、調査対象の中で上位に位置しており、運航の信頼性に課題があると考えられます。
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一方で、欠航率に関しては、他の一部航空会社と比較してやや低めの数値となっています。impax.plan3.aero
上海行の遅延や欠航が頻発する原因
ではなぜこれほど遅延があるのかと言うと、それは中国人民軍の影響です。
私も経験したことがありますが、軍が突然上海の空港を利用することで空域制限がされてしまいます。
そのため民間の航空会社が空港の利用ができなくなってしまうわけです。
中国はガバメントが強すぎるため、軍が演習をすると突然決めたらもうそれで空港はストップです。
これがあるので遅延や欠航が頻発するわけです。
だからこそ空港会社や空港のスタッフは困っているわけですし、リカバリーに必死なんです。
これに関してはもう運なので対策はありません。基本は前日までに予告をするようなのですが、その時点でもうスケジュールが狂うのでどうしようもありません。私も経験しました。
でも空港も航空会社も遅延やキャンセルで乗れなかった乗客は絶対に放置しませんので、乗れなかったら上海でホテルをとってくれます。
お金はもちろんかかりません。
だから上海で乗り換えできなかったときは一泊すればいいやぐらいの気持ちでいけば良いです。
絶対に止めたほうが良いのは、上海で他航空会社で乗り換えを設定することです。
同一空港会社でしか保障はされないからです。
そうじゃないと自力で上海入国とホテル取得など必要になってしまいます。
上海浦東空港での乗り換えのコツ
乗り換え時間は出来れば3時間ぐらいは欲しいです。
経験上、よっぽどの遅延がない限りは2時間ぐらいあれば普通は大丈夫です。
遅延を考えると上記ですが、人によっては5時間以上欲しいという人もいます。
それはとりすぎなのですが、遅延が起きてもまず間違いのない時間設定は6時間でしょうね。振替もこれなら大丈夫です。
空港で暇かもしれませんがプライオリティパスが利用できるラウンジがあるのでそこを利用してください。パスがない人は広い空港ですからベンチが大量にあるので寝転ぶことも出来ますよ。
もし乗り換えの時間が短かったり、遅延が起きたらアピールが必要です。
まず出発空港で乗り換えをする場合は乗り換えするシールをもらって見える部分に貼っておいてください。
遅延がしていて乗り換えが間に合わなそうなときは、飛行機の時点でCAに時間が無いことを伝えるてください。
そしたら降りるときに一番最初に降りれるように配慮してもらえるはずです。
飛行機から降りたらスタッフにどれだけアピールできるかです。
スタッフに時間が無いことを伝えてボーディングパスを見せればわかってもらえます。
語学力が無くても大丈夫です、ボーディングパスを見れば職員は察して動いてくれます。
保安検査は事前に傘とバッテリーとノートPCを取り出して準備しておいてください。
一応着陸から1時間あればボーディングタイム中までには間に合うはずです。
間に合わなかったらあとは空港職員に話して任せましょう。
上海一泊確定です。上海料理食べたら良いですよ。
まとめ:中国東方航空と上海浦東空港は「慣れ」次第で便利
中国東方航空や上海浦東空港に対するネガティブな意見もありますが、実際にはかなり改善が進んでおり、価格と利便性のバランスを考えれば非常に有力な選択肢です。
注意点を知っておけば安心して利用できるので、経験値のある旅行者にとってはおすすめのルートです。
以上、まとめでした。
これらを踏まえて是非海外旅行してみてください。
不安が解消されたら幸いですが、逆に不安なになる内容だったかもしれませんね。
けど絶対に帰れないなんてことはありませんから大丈夫ですよ。
なにより安いですからね、しょうがないですよ。
何事も経験です。
実際に上海乗り換えをしている動画がありますので参考にしてください。
上海→バンコク編
上海→ヴィエンチャン編
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