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AIと椅子の未来

AIが椅子のイラストを描く光景

最近何かと話題のAI技術により絵や音楽、動画すらもAIで作られてしまう時代になりました。

それらを生業としている人たちはいろいろ危惧している状況のようです。

家具の業界でもAIによる躍進はあり、それこそ椅子のデザインをAIに任せて無限にデザインを生み出されているようです。

AIが椅子のデザインをしてしまうとデザイナーの仕事が奪われるように思えるかもしれませんが・・・実際そうはならないでしょう。

 

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AIが椅子を作る時代は来るか

 

独創的かつ他に類を見ない椅子の絵を描くこと自体は誰でも出来ます。

問題はそれを実際に椅子として現物化をして、量産をして流通と販売、さらにはアフターフォローまで考える必要があることです。これが最も難しいです。

AIがどれだけ新しい椅子のデザインを作り出そうがまさに絵に描いた餅です。

 

例えばAIが作ったデザインを3Dプリンターで現物化することは可能ですが、その1点だけでは「アート」です。人が座れる耐久性が無くても実現が出来るからです。

椅子は「プロダクト」ですから人が座れる耐久性を持ち流通をして納品まで遂行しなければなりません。

そうなるとどれだけAIがデザインを作り出そうとも、実現できないわけですからデザイナーの仕事は無くなりません。

デザイナーの仕事はデザインだけ考えるだけではなく、実際に椅子として完成させるための構造計算や素材選び、コストや修理の事や物流などすべてを考えることが仕事です。マーケティングやコネクションも重要ですしね。

それらをせずに奇妙な椅子を作るだけでは「椅子という形を使った芸術作品」です。それが「アート」です。

 

でもそのAIが素材選びや構造計算に、梱包方法から何もかもするようになったら話は変わるかもしれません。

素人でも理想のデザインのキーワードを入れるだけで希望に近い椅子のデザインを作り出し、そこに素材やサイズ指定までされ耐荷重や耐用年数まですべて数値化され図面が出来るのならすごいことです。

そこまで行くとAIが椅子を作る時代が来るかもしれませんが・・・しかしどれだけ計算が正しくても実際にやったらうまくいかないことなんてありますからね・・・

デザインをしたものを本当に実物化するのは難しいです。

 

私なんぞ有名デザイナーでもなんでもないので例えに出すのはおこがましいのですが、自分でデザインをして製品づくりをしているので身に染みています。

今作っている製品なんて10回試作品を作ってもまだ完成しません。

大丈夫だろうと予想をして試作品を作っても、実際に使ってみると全然耐久性が無かったりして、そこを改良してと作るたびに別の問題が出てきます。その問題を解決しても次はまた別の・・・と終わりがありません。

今度は全部うまくいっても製品自体の重量が想定より重くなったり、今度は素材が良くてもコストがかかりすぎたりとバランスも難しいです。

製品が重くなると配送料が高くなる場合がありますし、何よりまとめた数量で梱包をしたときに段ボールを人が持てないぐらいの重要になると小分けの梱包が必要となります。

それだけ送料が上がれば製品単価に反映せざると得なくなります。

プロダクトの最終目的は売れる(稼げる)ことですから、コスト度外視で作るようでは売り上げにはなりません。自分が作りたいものを作るのではアートに近いです。

 

デザイナーという職業はすごいですね、ちゃんと製品化して売れるようになるわけですから。

 

ということで今のところはAIが発達しても椅子や家具のデザインまでは難しくデザイナーの仕事が奪われるようなことにはならないと考えます。

さらに未来はわかりませんけどね。

 

ちょっと話が変わりますがコピーというのは簡単で良いです。

既にあるデザインは完成しているので真似すればそりゃあ製品として完成が楽です。

簡単に儲かるのでみんな真似ばかりです。

 

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