以前こんなことを書いていましたね。
クレジットカード手数料の問題点はもう一つありまして、それは売上額から手数料を支払うというルールです。
とにかく売り上げたらそこから手数料
例えば10万円の商品をクレジットカードで決済となると、10万円から数%のクレジットカード手数料がカード会社に支払われることになります。
ただお店からすると10万円というのはあくまで売価であり、利益は販売した金額から原価など差し引いて残るものです。
そうした利益は無視して、売り上げからカード手数料を支払うことになっているのが大変なんです。
利益があろうが無かろうが関係なくクレジットカード手数料はやってきます。
極端な話、10万円で仕入れた商品を10万円で販売してクレジットカードで支払いをされたら数%の赤字ということになります。
『そんな仕入れたままの値段でそのまま売ることなんてないでしょ。』と思われるかもしれませんが。近いことは普通にあります。
100万円の商品だったら利益が数パーセントでも数万円残るじゃないですか。それがクレジットカードだと全部手数料で吹っ飛びます。
それに在庫処分的な価格設定をしたクリアランス品はもろに影響を受けます。
この手数料で地味に困るのは配送料関係です。
私の場合は送料は実費※しかお客さんに請求しないので、クレジットカードでの支払いとなると手数料分は”持ち出し”となります。※実際に私が配送業者に支払う金額
”持ち出し”というのは私負担ということです。
実際には配送するために使う梱包資材代もかかっていますし、私は一人なので自分で作業するのですが、一般的には人件費や作業費もかかるものです。
この時点で配送料代金だけでは足りないのですが、さらにクレジットカード手数料まで取られるわけですからね。
細かいことを言うようですが、実際にどれだけのコストがかかり、どれだけの利益が残るかをすぐに頭の中で計算できないようでは現状認識が甘いと思います。
クレジットカードが普及をすると、こうした問題から利益を今より載せた請求をすることになるので総じて商品やサービスの価格は上がるでしょう。じゃないと店側が苦しいだけです。
まあ送料を実費だけしか請求しないほうが珍しいかもしれません。
私は別に気にせず自分が働くだけだしいいかと思ってやっていますが、普通の企業は送料には利益を設定するはずです。利益から梱包費や作業代や人件費がでるイメージです。
だからと言いまして、クレジットカードの利用をやめてくれと訴えているわけではありません。
私のお店でもクレジットカードは普通に利用できますし、カードを利用されたからといっても何も思いません。支払いをしてくれるお客さんというだけでなんでもありがたいものです。
この話は”カード手数料自体の問題点”です。
利益から支払うとかなら良いのですが、カード会社からは利益なんてわかりませんから売り上げ自体から%をとるというルールを作ったのでしょう。しかも店側に手数料を負担させることで顧客への負担を無くしカードの普及を促進させました。
ただ、この辺はグローバルな社会になってくることで問題が起きましたね。
結局日本もキャッシュレス文化にしたいのに、自分たちにだけ都合の良いルールを作った弊害で店側ばかりに負担を背負わせることでキャッシュレス普及に消極的な人たちもいます。
不利な条件で店側を追い込みすぎましたね。
繰り返しになるのですが、利益から手数料を支払うというルールなら店側も随分良くなると思います。
でもそれではカード会社が儲かりませんからね。店側に利益がなかろうが儲けを考えますから、そりゃあそんなルール変更するわけないです。
これから開業や独立する人たちは、もう絶対にキャッスレスを見据えた商売はせざるを得ないですが、手数料問題を良く考えて利益計算をした方が良いですよ。
会社員の方々も考えてみてください。
給料の支払いをクレジットカードや電子マネーで支払い可能になりますから、会社から電子マネーで支払いをされて、カード会社に手数料を取られるようなものですからね。それで納得するのかって話です。
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