ウール100%の手織の非常に洗練された上質なラグがあります。
それがマハラム(maharam)のラグです。
伝統的な手工業で生産されたラグでありながらも、糸の色からデザインのために染め上げて作るほどこだわったヘラ・ヨンゲリウスの芸術性の高いデザインがラグとして形作られています。
デザインされたキリムとも言うべきレベルの高い存在です。
マハラムのラグの製造風景と魅力からスタイリングまで紹介します。
デザインも製法もレベルの高いウール100%の手織りラグ
マハラム社のラグはデザインと革新的な考えに高品質を加えているのが特徴です。
さらに長い間忘れ去られていた生産方法を再生しています。
ラグを製造するのは1973年に設立されたダンスキナ(Danskina)社です。現在マハラム社とパートナー関係にあり、デンマークのクヴァドラ(Kvadrat)社と共同で指揮を取っています。
ダンスキナ社のアムステルダムある新しいデザインスタジオには、新たなデザインディレクターとしてヘラ・ヨンゲリウスを迎えました。
ヘラは以前よりマハラム社とともにテキスタイルのデザインを手掛けています。
彼女の印象的な色へのアプローチにあわせて、デザインには寿命、手触り、そして手作りによる多様性が重要視されています。
ラグはオランダ、スコットランド、インド、ドイツ、ネパールの熟練した職人によって手作業で製造されています。
しっかりした質感と天然繊維に重点を置きながら様々な技法を探求しています。
手織りや手編みにとどまらず、タフティングや溶融接着も持ちい型にはまらない技術を使い織りあげています。
ダンスキナ社の技術開発の努力や、新しい生産方法や材料の徹底した研究の結果、ヘラは革新的な製品である”form the yarn up (糸が全ての始まり)”を生み出すことが出来ました。
マハラムのラグは発売当初、ダンスキナ社が製造しているため”ダンスキナ社のラグをマハラム日本が発売する”という流れでスタートしましたが、今では統合されてマハラムのラグとなっています。ダンスキナの名称は日本では使用しなくなりました。
このラグの製造方法は動画をご覧ください。非常に興味深い内容です。
トルコのキリムと同じ製法をしています。
(トルコで作ったものだけどキリムと呼びます。ギャッベはイランです。)
伝統的な製造法でありながら、糸の色から一からデザインするほどのこだわりです。
デザイナーが現代の空間のために作り上げたモダンな色使いとデザインは、ホームユース、オフィスシーンを問わず空間の質を高めてくれます。
また、デザインでローカルな製造と商業を救う役割も担っています。
マハラムのラグは安価なラグであるマスプロダクション(大量生産品)と、高級ラグ代表のペルシャ絨毯のようなトップクオリティを繫ぐ存在です。
伝統的な製法をしつつも、デザインを作り上げそれを量産できるものです。
マスとトップのお互いの良いところを取りつつ質の高いラグです。
マハラムのラグが日本で発売する際に東京・丸の内でディーラー向け説明会とその後のプレス発表会にも参加しました。
何故に私もプレス扱いなんだという話なのですが・・・私が書いているブログがこの業界で影響力があるからということで声がかかりました。
どちらにしろラグの説明会のために東京に居たのでそのまま参加しました。初めてのプレス体験でした。
当日はインテリアデザイナーがセッティングしたマハラムのラグを使ったシーンを提案していました。
左のラグ:EAST (イースト) 右のラグ:Multitone (マルチトーン)
ラグ:Blod (ボルド)
ラグ:Duotone (デュオトーン)
ハーマンミラーストアの1階部分をまるまる使ったコーディネートでした。
マハラム社はハーマンミラー社のグループ会社のため、日本での展開もハーマンミラー製品とコラボレーションしたものとなっています。
マハラムのラグはラグを選ぶうえで本当に上質な選択となります。
働く人を守り、デザインの良さを高め、空間の質を上げる。
優れた上質なラグを選ぶならお薦めできます。
あとの写真はマハラムのラグを使ったシーンの紹介です。
参考にしてください。
ハーマンミラーニューヨークショールームでのスタイリング
ニューヨークのデザインウィズインリーチでのスタイリング
ニューヨークのハーマンミラーストアでのスタイリング
ハーマンミラー社による深澤直人氏のサイバチェアのコーディネートに使われているラグ
マハラムのラグがどれが良いか悩んだらデュオートーン(Duotone)がお勧めです。
最もカラーバリエーションがありスタンダートとも言えるデザインが人気です。それに値段も一番安価ですのでお求めやすいです。
裏話としてデュオトーンはクヴァドラのトーナスをラグとして作り上げたものです。トーナスもヘラ・ヨンゲリウスのデザインです。
マハラムのラグは価格表などが公開されていないので、基本的には販売店に直接見積もりするしかありません。
私のお店では一部デザインだけ掲載しているので参考にしてください。
コメント