ヴィンテージ家具を求める人もいますが、現行復刻品を自分でヴィンテージにするという考えの人もいます。
ヴィンテージ家具はその時点で何十年も使われておりすでにかなりの経年変化をしています。
その風合いは格好良いのですが経過はわかりません。
そこで自分で新品から使い続ければ最初から変化を楽しむことができます。
そのためにヴィンテージが好きでも現行復刻品を求めるわけです。
自分でヴィンテージ家具を作ることがロマンなわけですね。
30年使ったらヴィンテージ品と呼んで良いので長い時間はかかりますが、その代わりそれだけ使い続けた家具の愛着は一入(ひとしお)です。
この新品をヴィンテージ品にするという素敵な考えを実行するのには気にしなければならない点があります。
それは「30年後の家具を見るためには自分も30年後に生きていないといけない」ということです。
つまり若ければ若いほうが家具を購入して楽しめる期間が長く、年をとればとるほど家具を楽しめる期間は少なくなるということです。
問題は若いほど一般的に収入が乏しいため家具や家に予算をかけることが難しいということですが・・・
それでも20代でイームズラウンジチェアを購入するお客さんも普通にいらっしゃいますので珍しいことではありません。
私のお客さんたちに話を聞くと『自分でヴィンテージにしたい』という考えをよく聞きます。
中には就職して最初の買い物がイームズラウンジチェアというお客さんもいらっしゃいました。
じゃあ年を取ってから家具を買うのは無駄かというとそういうことではありません。
”受け継いでいく”という考えもあります。
『自分は30年後はいないだろうけど、使っていた家具は子供や姪にあげるから大丈夫』と語る人は私のお客さんでも多数いらっしゃいます。
もちろん30年後も元気で家具を楽しむのが一番ですが、残念ながらそうならなかったとしても当初の予定通り誰かに受け継がせるわけです。
「受け継ぐ本人の意思は?問題」はありますが、良い家具ですからもらったら嬉しいでしょうし、もし本当に貰って困るようなら売れますからね。
価値のあるものを無下にするような人はいないでしょうから問題ありません。
けど必ず自分が存命のうちに受け継がせる相手に家具の価値だけは伝えておかないといけませんね。
そうじゃないと本当にゴミだと思われたらまずいですから・・・
子供のうちは興味が無いデザインでも、大人になればその価値もわかるものです。
ということで自分でヴィンテージ家具にするという考えもあるという話でした。
最初からヴィンテージも良いですが、自分で長年を共にする家具というのは特別なものとなりますからおすすめです。
人生のパートナーともいえる家具があると美しいですね。
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