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マリリン・モンローの真っ赤な唇をイメージしたスタジオ65の「マリリン/ボッカ」

マリリン・ボッカ

– Marilyn/Bocca –

デザイナー:Studio 65 (スタジオ65)

 

1970年にイタリアのデザイン会社「スタジオ65」によってデザインされたこの衝撃的な二人掛けソファは、女優「マリリン・モンロー」の真っ赤な唇をイメージしています。

それと同時に画家「サルバトーレ・ダリ」による作品のオマージュでもあります。

 

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真っ赤に唇に座るような椅子

 

人の唇をそのまま家具のデザインとしたラディカルなデザインですが、じつはStudio 65が最初にモチーフとして選んだ訳ではありません。

有名名作家具のひとつではありますが元ネタが存在します。

 

(https://en.wikipedia.org/wiki/Mae_West_Lips_Sofa)

それがあのサルバトーレ・ダリによる「メイ・ウェストの唇」です。

これは1937年にダリによって手掛けられたシュルレアリスムインスタレーションのために作られたソファです。

メイ・ウェストは当時のハリウッド有名女優であり、ダリにとって理想の人物の一人だったらしいです。

そもそもこのインスタレーションのきっかけとなった作品も存在し、ダリは1934年ごろに水「メイ・ウエストの顔のシュルレアルアパート」というインスタレーションそのままの水彩画を手掛けています。

この作品を見た富豪コレクターが自邸のために作らせたのが先のインスタレーションです。

 

マリリン側面

話は戻ってスタジオ65のマリリンです。

こちらは当時の有名ハリウッド女優のマリリン・モンローの唇をモチーフにしています。

ハリウッド女優を選ぶというのが明らかにダリのオマージュとなっています。

 

ダリのソファはアートでしたが、マリリンは1972年にグフラム社から製品化され発売されました。

ソファとしての座り心地も重視し、ポリウレタンフォームで柔らかさを実現しつつ本物の唇のような肉感的な印象も備えています。

話によるとマリリン・モンローを選択したのにはアンディー・ウォーホールを筆頭としたポップアートからの影響もあるみたいですが、この辺の話は私も実際どうかはわかりません。

 

アートとデザインの境界線に立つその象徴のような椅子として名作の地位についています。

現在も製造販売されていますよ。

 

製品名の”Mariyn”はそのまま女優の”マリリン”のことで、”bocca”はイタリア語で”口”を意味しています。

 

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