世の中色々な趣味がありますが、家具のコレクションについては本当に大変で難しいです。
何が難しいかというと・・・予算!これにつきます。
単純に家具を購入する価格が膨大になるというのが大きいのですが、もう一つ問題があります。
それはその家具を保管する場所です。
広いスペースが必要となるだけでなく、家具の劣化を防ぐためには温度変化が激しい場所では良くないです。湿度もあるような場所はカビの原因となるためこれもダメです。
ただのトタン倉庫ではいけませんから、空調が付いて人が管理できる倉庫が必要です。
私も普段倉庫を借りているのでよくわかりますが倉庫代は安くはありません。
これについては温度変化が大きくない田舎(極端に寒くならない場所)なら場所も倉庫予算も大きな問題とはならないかもしれませんが。
その家具の購入費用も一昔前に比べるとどんどん高騰しています。
新品価格も上がっていますが、何よりヴィンテージ家具の価格はもう本当にすごいことになっています。
特に一部の有名デザイナーの家具はもう一般人には無理なレベルになっています。
例えばジャン・プルーヴェの家具なんかがわかりやすいです。
これは詳しい人に教えてもらった話ですが、プルーヴェのオリジナルヴィンテージのスタンダードチェアが二十数年ぐらい前は20万円ほどで販売していたそうです。
これは90年代初めからモダンデザインを商売にしている人から当時を経験した人に聞いたので間違いないです。
それが今や日本でも2~3百万円ほどになっていますからすさまじい高騰具合です。
やっぱ金持ちがオークションに参加すると釣り上げてしまうのが良くないですね。(良くないのか?)
シェルロット・ペリアンの家具も私の記憶では15年ぐらい前は欲しい収納家具が1~2000万円ぐらいで買えましたが、当然そんなお金は無く当時は『こんなお金を出せる金持ちがいるのかなぁ・・・』と縁のない世界だと思っていました。
今そんな価格で売っていたらすぐに買いますけどね。※
世の中うまくいかないものですね、自分が買えない時ほど良い条件で売っているものです。
※決して今の私がお金を持っているとかそんなことではなく、そんな価格で売っているのなら何をしても購入するという意味です。
そして今は家具の価値が世の中に広まっていますから、まだ誰も目をつけていない隠れた名作みたいなものも残ってないです。(それで今はブラジルだとか新たな国のデザインに取り組み価値を上げるようにしています)
イームズだって80年代に集めていた人は捨て値で買えたでしょうからね。
私が経験している範囲でも、15年ぐらい前はシェルチェアも公共施設からの引き上げ品で1脚○○円で100脚以上引き取るとかできましたから。それはそれは安かったです。
さらに欲しいデザインのヴィンテージ家具があったとしても、手放す人がいないのであれば手に入りません。
もうこれはお金の問題ではなくなります。
家具のコレクターが世界中にいますけど、あれは始めた時代が良かったわけなので先行者利益みたいなものです。
生まれた時代と境遇が良かったわけですから真似は出来ませんし再現性も無いです。
私もちょっと前から家具の収集を再開しています。
昔の方がしていたのですが、自分で独立して商売を始めてからは全然やらなくなってほとんど手持ちを売ってしまいました。また1からの再開ですね。
それでやってはいるのですが『どれだけお金がかかるのか?』というぐらい予算がかかりますね。
ちょっと金銭感覚がマヒしてきます。
私は過去の値段をよく覚えているので余計に辛いのですが・・・
ということで家具のコレクションは難しいという話でした。
でも腕時計や宝飾類や車のコレクションに比べたらイージーですけどね。
あれらはかかる予算の桁が違います。
車なんて家具より保管場所が難しいです、動かさないといけないしメンテも必要ですし。
しかし腕時計は置く場所を悩まなくて良いのは羨ましいです。
換金率も高いので予算はかかるとはいえ年々価値がすぐに上がると考えると投資に近いのでしょうか。
投資とか言い出すから余計に高くなっちゃいますよね。
家具のコレクションの良いところもありますよ。
日本では泥棒に目がつけられづらいところです。
家具を盗もうなんて窃盗団がここ日本ではいないのでは?
ほかの国だと家具は盗まれるそうです。
だからシリアルナンバーが本体に入っている家具もあります。
それでもこの家具のコレクションも10年後には『せめて10年前に買っておけばよかったなぁ』となる日が来るでしょうね。
ということは自分が欲しいと思ったタイミングが買い時です。
家具のコレクションですがどうですか?
興味があれば始めてみましょう。
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