どの業界も値上げラッシュが続いており、家具業界も大幅な値上げが相次いでいます。
今までも価格改定という名の値上げは毎年ありましたが、コロナ以降の価格改定は驚くほどの値上げ幅となっており消費者のみならず販売する側も困惑しています。
今回は値上げと告知についてです。
値上げには告知が必要?
基本的に価格改定するときは時期や改定価格を告知するようにされています。
そうすることで消費者は改定後の価格前に購入する判断が出来る良さがあるのですが、その反面、駆け込み需要が起きることで需要の先食いが起きてしまうという問題もあります。
販売する企業にとっては改定前ではなく改定後に購入をしてもらったほうが都合は良いです。
どちらにしても購入する人たちは値上がり後にも買いますし、需要の先食いが起きないことで供給も安定します。
実は値上げ告知に法的義務はありません。
予告なしで即日値上げをしても法律的には問題がありません。
昨今話題になっているステルス値上げもこの類です。
ステルス値上げとは、告知無く販売価格は同じでも内容量を減らす、あるいは素材のレベルを落とすことでコストを下げ実質的な販売価格の値上げのことです。
今まで1個50g/¥100だったチョコが1個40g/¥100になると、販売価格は同じですが今まで1g=¥2だったのが1g=¥2.5の計算になるので実質値上げとなるわけです。
だから告知義務が法的に無い以上、この値上げも企業としてはルール通りではあります。
しかし法律とは別に消費者からの評価は下がります。
いくら法的に問題が無いとは言え、そこは人間ですから感情が優先されてしまうことでステルス値上げしたことが非難の対象となります。
企業としてはまた別の損失を被ることになります。
値上げについては黙って改定するほうが問題が大きくなる傾向になるので、告知義務が無くても価格改定する際には企業は告知をすることにしています。
家具については同じ家具を販売し続けるため黙って値上げをすると直ぐにバレてしまいます。
こういったことから値上げの際には告知をするのが通常の対応となっています。
・・・ただ、ステルス値上げの類は家具業界もあります。
同じデザインでも部品が変わる、素材が変わることはよくあるのですが、それが残念ながらコストダウン目的だと思われるものがあります。
SDGsのためと言いながら、果たして・・・とこの話はここまでにしておきましょう。
ちなみにこれだけ値上げラッシュの世の中ですが、値上げをしないメーカーもあります。
こうしたメーカーは無理をしている可能性もあるのですが、極力値上げをしないように企業努力をしているわけですから感心します。
私自身のオリジナル製品についても値上げをしていません。
今のところ値上げをしないといけないような状況でもないですし、日本の材料を使い日本で製造しているからかもしれません。
ここにきて日本で製造する良さが出てきたのですが、素材自体は海外からがあるのでそれが今後どうなるか心配ではあります。
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