長時間の座り作業は身体に様々な不調をもたらします。
そこでワークチェアは様々な工夫のもとデザインをされていますが、背と座がメッシュ状になった通気性の良い椅子も数多く存在します。
背と座がメッシュ状のワークチェアを世界で初めて量産製品化したのはハーマンミラー社です。
1994年に発売されたアーロンチェアが世界初のメッシュ素材※を使った椅子で、それ以降のワークチェア業界のデザインを変えました。※ペリクルサスペンションという独自の素材です
>>アーロンチェアとは
どうして背と座の通気性を良くしているかというと、座った際に身体が椅子に接触している部分の温度が変わると汗をかくだけでなく意識がそちらに行き集中力がそがれるからというものがあります。
メッシュ素材の椅子は身体の温度を均一に近づけることで長時間の座り作業を快適にできるというものです。
圧迫している部分の対活を分散する工夫も可能で、なおかつウレタンクッションの経年による潰れもないというメリットもあります。
決して夏用のデザインではないということですね。
でも、身体の温度を均一にする工夫にはもう一つ重要な要素があるんです。
それは男性にとって重要なことです。
座りすぎて精巣を温めて圧迫するのは良くない
男性は精巣を温めないほうが良いです。
睾丸の温度が37℃以上になると精子細胞が抑制されるそうです。
ヒト精巣DNA合成におよぼす温度の影響を調べるため, 精巣組織を31℃, 37℃, 38℃で培養し, 3Hチ ミジン標識細胞をオートラジオグラプィーで分析した. その結果, 精巣DNA合成は精祖細胞および休止期第1次精母細胞のDNA合成を反映すると考えられた.
また, 精祖細胞および休止期第1次精母細胞のDNA合成能は, 37℃, 38.5℃ で31℃より低下していた。従って, 37℃, 38.5℃の温度環境は, 少な くとも精巣に対する直接作用により, 精祖細胞および休止期第1次精母細胞のDNA合 成を抑制すると推察され, さらに, 精巣温度が精子形成の初期段階に大きな影響を及ぼしていると考えられた。
参考論文 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpnjurol1928/79/10/79_10_1653/_pdf
さらに足を閉じたまま長時間座り続けることで圧迫し続けることも問題です。精巣に圧力を与え続けるのも良くないです。
私はお客さんに医師がたくさんいらっしゃるので、それぞれの分野の話を聞かせてもらうことがあります。
あくまで私が専門の医師に聞いた話では、こうした座りすぎは男性の不妊の原因の一つにもなるそうです。
つまり、現代の人は座りすぎにより新たな問題が生まれていることです。
男性がデスクワークをする際には下記の要素を重視すると良いです。
・座っていても座面の温度が変わりづらいデザインが良い
・自身の足を少し開いて座る(足を揃えない、足を組まない)
・定期的に立ち上がる
医療について詳しくは専門家にご相談ください。
本記事は医者による監修ではありませんが、参考にはなりますので皆さんの環境を見直してみてください。
デスクワークはこれからますます重要ですから、ご自身の健康のためにもいろいろ考えてみてください。
座り作業は首、腰、肩、腕、手首、内臓、etc…とにかく問題のあることばかりなので大変です。
ならばと「立ちっぱなし」はまた別の問題が出るのでそれのみは推奨しません。
>>立ったままPC作業を続けると【逆に身体に負担がかかるかも】
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