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イームズシェルチェア/ローワイヤーベースが欲しいもの一位と低座の椅子について

 

LAR風景

教えてもらった情報なのですが、雑誌「Begin」最新号の「今月のいいモノランキング」の一位がハーマンミラー社から復刻したイームズシェルチェアのローワイヤーベースだそうです。

 

和イズムを感じる盲点イームズとは?|雑誌Begin(ビギン)公式サイト
ハーマンミラーのイームズシェルチェアローワイヤーベース椅子に深~く腰掛けて、読んでる場合じゃないかもしれません。だってね、誰もが知る歴史的傑作“イームズシェルチェア”の隠れ名作が初復刻したんですから!座った瞬間、ヤラれましたね。ゆったり&ダ...

 

けっこう意外なものが一位ですね。

イームズシェルチェアの、それもローワイヤーベースなんてミッドセンチュリー好きぐらいしか興味がないと思っていましたが、どうもそうではないようですね。

やらせじゃないそうですよ。

 

イームズシェルチェアのローワイヤーベースとは【ラウンジベースやキャッツクレイドルとも呼ばれる】
– Eames Shell Chair Low Wire Base – デザイナー:Charles & Ray Eames (チャールズ & レイ・イームズ) ハーマンミラー社からローワイヤーベース仕様のイー...

 

しかしこれは世間が求める家具がこういったものであるということです。

雑誌でも「座椅子」と表現されていますが、背の低い椅子というのが求められているのでしょう。

 

ローワイヤーベースはそうですね、座椅子みたいですね。

ただ実際には座椅子というより、「低座の椅子」のほうが表現はあっています。

 

イームズの評価とブームの話から歴史とイームズデザインを一挙紹介
米国・ロサンゼルスの建築家/家具デザイナー/映画監督でもあった「チャールズ&レイ・イームズ」は、家具やインテリアにちょっとでも興味を持った人なら知らない人はいないであろう伝説的な人物です。 とくに「イームズシェルチェア」や「イ...

 

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低座の椅子とイームズ

座椅子

「座椅子」は日本では古くから馴染みのある形状の家具です。

日本は環境の都合による古くから靴を脱いで家に上がり、畳や床の間に直接座っていた文化ですので、地面にそのまま座面がつくような座椅子は慣れ親しんでいます。

現代の若い人はあまり知らないかもしれませんけどね。

 

第二次世界大戦後、日本に欧米のデザインが入ってくる中で、日本の生活様式、住宅事情に合わせた椅子として座の低い椅子が作られました。ダイニングチェアほどではなくて、座椅子ほど低くもない椅子です。

豊口 克平 氏の低座の椅子がその先駆けの存在です。

シャルロット・ペリアンに影響をされて坂倉 準三 氏も40年後半には低座の椅子をデザインしてもいました。

 

低座イス

日本で最も有名な座椅子というと・・・天童木工社の「低座イス」でしょうか?

 

低座イス S-5016NA-ST|天童木工
天童木工の公式ウェブサイトです。天童木工の製品のご紹介、店舗・各ショールームのご案内などの情報を発信しています。

 

今はデザインが「坂倉準三建築研究所」となっています。

以前までは板倉研究所の一員であった長 大作 氏の名前だけで紹介されていましたが、何か権利的な都合なのか知りませんがそうでは無くなっています。

長 大作 氏は板倉 氏の低座の椅子を独自解釈で作り上げたのが低座イスです。

 

イームズハウスの庭

イームズ夫妻も日本のお膳をイメージしたワイヤーベーステーブルと合わせて日本をイメージしたインテリアデザインをしていました。

低座の椅子は印象として日本的と言えるのでしょうか。

イームズ夫妻もこうして茣蓙を敷いていますし、完全にそのイメージですけど。

 

イームズワイヤーベーステーブルの話とスツールにするアイデア
小ぶりなサイズが特徴のこのイームズワイヤーベーステーブル(LTRT)は1950年に発表されました。 1940年後半からイームズ夫妻はワイヤー組みの家具製作をしており、その中でこの日本のお膳のようなデザインの小さなテーブルを作り上げたのです。すき焼きパーティーに使われたり、オットマンやスツールにされたりと万能なデザインです。

 

数年前からオフィスデザインでも低座の椅子は取り入れられているのを見ていました。

最新の格好良いインテリアデザインがされたオフィスに、うまく低座の椅子が置かれているのを見かけます。

やはりそうした要望があるからそうしているのでしょうね。

 

低座の椅子自体が”きている”のかもしれませんね。

けど、流行っているとか、トレンドとかそんな感じではなくて、今までジャンルとしては存在してはいても、それが一般的にまで認知されていなかっただけなのが見られるようになってきたということでしょう。

 

イームズやハーマンミラーに興味がなくとも、ローワイヤーベースのシェルチェアは需要度が高そうです。

ポリプロプレン製だったら値段もそこまでしませんしね。

ファイバーグラス製の方が格好良いですけど、クラシックな感じになってしまいます。

 

ただ、低座の椅子は年を取って足や膝が悪い人には、立ったり座ったりが苦しいのでそこはちゃんと選んだ方が良いです。

 

ローワイヤーベース自体は何年も前から私も良いベースとしてヴィンテージシェルチェアに組み合わせて販売をしていたので、それがもっと普及するなら良いことですね。

選択肢が増えることは良いことですよ。

 

ちなみに、日本に最初に上陸したイームズシェルチェアの一つがローワイヤーベースだったりします。

 

これが日本初上陸のイームズアームシェルチェアです
この2脚は日本に初めて上陸したチャールズ&レイ・イームズ夫妻がデザインをした「イームズアームシェルチェア」です。 1951年に彫刻家であり当時ハーマンミラー社のデザイン顧問でもあったイサム・ノグチが、工業デザイナーの剣...

 

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