こうした家具やインテリアの販売をしていると、有名デザイナーやメーカーに関係する家具についての相談があります。
私が好きじゃないのはリサイクルショップや中古品買取業者といった業者が、一般客のふりをして自分たちが売りたい家具の情報を得たいがために連絡をしてくる行為です。
あるんですよ、ネットオークションとかで売りたいけど、その家具の価値がわからない時に調べる方法として私のような者や店に連絡を取るんです。
その時に”情報を知りたい家具を買うふり”をするんです。”その家具が欲しいのでいろいろ教えてくださいという一般客のふり”をするんです。これイヤです。
自分たちの仕事で利益に関わることを、仕事中のそれを専門とする相手(例えば私)を騙して情報を得ようとするなんて最低の行為です。
昔はこういった行為があることをよく分かっていなかったので、その度にしっかり答えて、調べてたまにはメーカーや取引先などに確認までして裏を取ったりしていました。で、決まって『検討しまーす』とか言い残して終わりです。メールならその後に返信がなかったりです。
後日、普段は見ることが無いのにたまたまネットオークションを見たら私が説明した情報がそのまま掲載されて出品されているんですよ。何度もあります。
初めてそれを発見した時はショックでしたね、もうお店辞めようと思いましたもん。
でも今は相手が業者ということがわかるようになったのでもう応えていません。経験を積んで一般かどうかがわかるようになりました。あるんですよ、見極め方法が。
とにかく欺いてまで情報を得ようとする行為が嫌いです。
だから、最初から会社名も名前も名乗って目的もちゃんと伝えて連絡してくる方には普通に答えています。少ないですけどちゃんといますよ。そうした人たちは困っているのなら全然助けますよ。その辺は誤解しないでくださいね。
とにかく嫌なのは嘘をついて自分だけ得をしようという行為です。
それ関係で今回のは度を超えてひどい人にあたりました。
久々にひっかかりましたよ。
聞くだけ聞いておいてそれはないだろ
なんやら東京のある邸宅からヴィンテージのハーマンミラー関係の家具を大量に引き取ってきたという買い取り業者の人から電話があったんです。その人のことをYとしておきます。※最後まで会社情報は隠されました。
でも価値がわからないし、正規品かどうかの真贋の判定も難しいということで、いろいろネットで調べていたら私が詳しいということで私のお店の方に電話をしてきたんです。
話を聞くとかなりの台数とともに、確かに真贋の判定が難しい物やすぐに詳細がわからない物がありました。
実際、いろいろ難しいラインナップだったので全てわかる人はなかなか居ないであろう内容でした。
最初は電話で私も質問に答えていました。相手は『こんなのがあるけど正規品なのか?』とか『これはどういったものなのか?』などです。
それも結構長く相談に乗り私なりにアドバイスなどもしました。ここまではまあただ聞きたいだけでも良いかということで。
で、次の日に送ってもらった家具の写真を見てみると、特注も多いヴィンテージ中心のラインナップだったため私もすぐには判断がつかないものがいくつもありました。資料を漁ったり、その筋に詳しい人に話しをしたりしながら正しい情報を得るように努めました。
そうして判明した事実を良かれと思ってYに伝えました。
その中には日本製か米国製かで随分と価値が変わるものもあり、その判断が難しいということも事実として伝えました。Yはどうやって判別できるのか聞いてきましたが、もうこの時点で私は『なんで何でもこの人は教えてもらうのが当然と思っているんだろう』と考えていました。情報をメモっていたので仲間内で情報を共有するつもりだったのでしょうし、自分の仕事の利益に関わることなのに貴重な情報だけもらっていこうとするのがよくわかりません。まあ実際私でも鑑定が難しい物だったので答えられなかったんですけどね。
けど、そこまでを鑑定できる人を東京で知っているので、その人だったら分かるということを伝えました。
でもその現場見積もりは、私じゃなくて東京の別の会社の人に行ってもらう以上場無料では難しいということを伝えると、急に怒り出して『じゃあいいっすわ』と今までいろいろ聞いていた情報のことなんか関係無しに文句を言いだして態度が荒くなり切ろうとしてきました。今までのこちらが相談に乗り情報を渡したことを一切無視して急に『うちは他で買ってもらうだけなんでそれでいいっすわ』とか意味の分からない話をしだしました。別に私は売ってください!お願いします!なんて立場じゃないのに。散々聞くだけ聞いてこの態度なんなのッて話です。
情報も得たしこいつ(私)なんかどうでもいいということでしょうね。やっぱこういった輩はダメですね。
この時点だけでも私はひどいなと思ったのですが、とりあえず相手が勝手に誤解した部分を説いて話を進めました。
私は欲しいものがあったら金額をリストアップして送りますということで電話は終わりました。
で、問題はここからですよ。
電話を切ったら、すぐに折り返し着信があったんです。
何か言い忘れたことがあったのかなと思い電話に出ると無言です。
どうも誤って発信ボタンが押されたみたいなんです。
するとスピーカーからYの声が聞こえてきました。どうも同僚?か上司?に対してなにか話しているようです。
『・・・なんかアメリカ製だったら価値があるけど、日本製だったら価値が無いとか言ってるんですよ~ ・・・・(聞こえない)・・あいつなんか悪いこと考えてるんすよ!』
はぁ!?なにそれ!?別に悪いことなんて考えてないし!なに勝手に私を悪者にしてるんだよ!本当の情報を頑張って調べ直して事実を伝えただけで、こっちは相手にとって良かれと思ってやって答えたのに、それを悪いこと考えてる?馬鹿にしすぎだろ!その家具が欲しいなんて言ってないし、何だったら所有者に返した方が良いと伝えただろうが!
だいたいそっちから調べて電話をかけてきて、私の仕事に関わる重要な情報を教えてとか言ってきたんだろうが、それを断りもせず応えたのにそんな私を悪い物扱いしていたなんてショックを通り越して空虚ですよ。
とまあこんなことがあったんですよ。
度を超えた最低な輩がいるものです。
どれだけ頑張って調べて貴重な情報を教えたり相談に乗ったのか、そのお返しがこれですからね。どうせ相手は罪悪感もないでしょうし、まともな人間ではないです。
まあこれでその人物(とその会社)はもう私とは関係することも何もできなくなったので勝手に人生と仕事の幅を狭めたわけです。今回貴重な情報をたくさん渡したのでその時は得をしているのかもしれませんが、長い目で見たら私という選択肢が消えるのは良くないでしょうね。偽名を使っているということもわかっていますよ。
それに、実は致命的な情報は渡していないんですよ。なまじ半端に私から情報を得てしまったから起きる問題があります。だってとんでもない勘違い情報を渡してしまってますもん 笑 全然違う評価になっている家具あります。後から私も間違ったことを伝えちゃったなと気づきました。
もちろんそれが私のお客さんや関係者なら訂正しますけど、まあもう伝えなくて良いですよね。だって電話しても出ないですから。
それにしてもひどい仕打ちじゃないですか。
何かいっつもこんなことばかりやっていて苦しくてしょうがないです。
なんで中古業者って隠れてこうしたことをするんですかね。店頭にも来ますよ、情報だけ得たいだけで名乗りもしないけど明らかにそれという人とか。後ろ暗い意識があるんでしょうね。
名乗ればそれで済む話なのに。
※続きがあります
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