HPより https://memphis.it/it/storia/
Memphis(メンフィス)はエットレ・ソットサスを中心に1981年に結成されたイタリアのデザイナー集団で、80年代の家具・インテリア業界のみならず世界のデザイン/建築に影響を及ぼしました。
ポストモダンを象徴する存在でもあり一世を風靡しました。
メンフィスの誕生とその影響
1980年にミラノの自宅でエットレ・ソットサスは同僚のデザイナーや建築家を招いて、新しい表現形式について話し合いメンフィスというデザイングループが始まりました。
メンフィスという名前はエルヴィス・プレスリーの生まれ故郷であるテネシー州の都市と古代エジプトの首都に由来しています。(なぜプレスリーの故郷を選んだかは謎です)
その場にはエットレの友人であるマルティーヌ・ベディン、アルド・チビック、ミケーレ・デ・ルッキ、ナタリー・デュ・パスキエ、マッテオ・トゥーン、ジョージ・J・ソウデンが居り、その後アンドレア・ブランツィ、倉俣史朗、マルコ・ザニーニ、ピーター・シャイアー、ジェラール・テイラー、梅田正則らメンフィスに加わりました。
1981年9月にメンフィスはアーク’74ギャラリーにて55点の家具、ランプ、陶器を展示し成功しました。
メンフィスのデザインは機能性だけでなく象徴的であり詩的で感情的な価値を持つことを目指し、さらにポップとクラシシズム、ハイカルチャーポピュラーカルチャーが融合し、キッチュとエレガンスの間の美学を形成していました。
また素材選びにも重きを置いており、家具の分野において新しい素材を取り入れることを積極的にしていました。
メンフィスはアートとクラフトの融合を目指し、感情的なデザインを重視しマーケティングを超えたデザインの可能性を探求しました。
これにより高い感情的価値を持つ製品を生み出しつづけ世界で高い評価を得ることになります。
メンフィスはポストモダンを体現するデザインとなり、40年以上に渡りその思想はデザイナーたちに今もインスピレーションを与えています。
ポストモダン(ポストモダニズム)とは、20世紀中頃から広まった思想運動で、近代の枠組みを批判・脱却しようとするものです。
哲学、芸術、建築などで影響を持ち、客観的真理や普遍的価値を疑い相対主義や多元主義を特徴とします。
メンフィスはイタリアンモダンデザインの歴史の中で重要な位置づけをされ、ポストモダンを代表するデザインともなりました。
説明が若干難しかったと思いますが、メンフィスは工業的な家具の存在を手工業に回帰し、機能としての役割よりも感情的に訴えるフォルムを特徴としています。
デザインという言葉が使われていますが、個人的な解釈としては『デザイン』ではなく『アート』であると解釈しています。
「『家具として使えるアート』という表現が最適です。
エットレ・ソットサスの『カールトン』は最も有名であり、ミケーレ・デ・ルッキの『ファースト』も名作椅子としての地位を確立しています。
空間に一つあるだけでかなりのインパクトなので、アートという感覚で取り入れてみると格好良くなるでしょう。
私のお店case study shop NAGOYAにて販売を始めましたのでよろしければどうぞ。
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