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ジョージ・ナカシマによるイ草とウォールナットの歴史的な名作椅子「グラスシートチェア(Grass-Seated Chair)」

グラスシートチェアの写真

– Grass-Seated Chair –

デザイナー:George Nakashima(ジョージ・ナカシマ)

 

グラスシートチェア(Grass-Seated Chair)は1944年にジョージ・ナカシマ(George Nakashima)がデザインしました。

ウォールナットとイ草(いぐさ)を組み合わせた和と洋が融合した名作椅子です。

ジョージ・ナカシマは20世紀を代表する日系アメリカ人の家具デザイナーの1人です。

木を愛し素材の美しさを限界まで生かす独特のデザインで世界中から高い評価を受けています。

 

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和と洋の融合のような名作椅子

横から見たグラスシートチェア

グラスシートチェアは1944年にデザインされ、1945年のカタログには既に掲載されていました。

そのカタログには本人による以下のようなコメントが添えられています。

 

“ウォールナット材を使用した、大変軽い椅子。

制作には高い加工技術を必要とする。

座は手編みのい草。”

 

座面の写真

グラスシートチェアの大きな特徴はその座面です。

クッションとしてイ草を使う独特な構造となっています。

この時代に天然の素材を使った座面として籐(ラタン)や革、ペーパーコードを使うのは以前から存在しますが、イ草を使った椅子はあまり存在しません。

イ草は主にアジアに分布する多年草です。

日本では四千年前には既にイ草を敷物にしたものが存在したようです。

イ草を加工して座面にするという考えは日本的であります。

日系アメリカ人のナカシマだからこそ当時思い付き実行した組み合わせなのかもしれません。

 

裏面の写真

イ草の座面は弾力も程よく座り心地も伴っています。

独特の編み方はそれさえも工芸のような魅力を感じます。

頑丈なので座っていて安心感もあります。

 

背もたれの写真

背もたれの構造はナカシマのコメント通り高い技術力を要する構造です。

特にスポーク(背板)部分は丸く加工されているように見えますが実は12角形です。

スポーク部分は上下で太さが異なり表情豊かですが、これは一本一本加工が必要なため手が込んでいます。

 

グラスシートチェアに座っている写真

ナカシマデザインの椅子の中でも最も小ぶりで軽量です。

片手で楽に持ち上げられる重さです。

普段使いのダイニングチェアとしても使いやすいことがこの椅子の利点ともなっています。

 

グラスシートチェアのインテリアデザイン

ミッドセンチュリー期の歴史的な名作椅子です。

個人的にナカシマの作品の中で特別な装いを持ったデザインだと感じます。

こうしたデザインの椅子は職人が居なくなったら終わりです。

将来は製造できなくなりロストテクノロジーとなり得る椅子ですね。

 


動画を撮りましたのでご覧ください。

 

グラスシートスツールとグラスシートチェア

>>後日グラスシートスツールの記事も更新しました。

 

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>>グラスシートチェア&スツール販売ページ

 

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