埼玉県立近代美術館にて「アブソリュート・チェアーズ」展が2024年2月17日 – 2024年5月12日まで開催しています。
開館当初からデザイン椅子の名品を館内に設置してきた「椅子の美術館」が、従来のデザイン椅子展とは異なる新しい視点から「椅子」というテーマに挑んだこの展示は、椅子にまつわるアート作品を集めたものとなっています。
訪問しましたのでその様子をお届けします。
アブソリュート・チェアーズ店の様子
※撮影可能な展示物のみ掲載します。草間彌生やマルセル・ドュシャンらの作品は撮影不可でした。
高松次郎/複合体(椅子とレンガ) 1972
ジム・ランビー/トレイン イン ヴェイン 2008
岡本太郎/坐ることを拒否する椅子 1990
クリストヴァオ・カニャヴァート(ケスター)/肘掛椅子 2012
ミロスワフ・バウカ/φ51×4,85×43×49 1998
YU SORA/my room 2019
宮永愛子/waiting for awakening -chair- 2017
これはすごい作品です。
名和晃平/PixCell-Tarot Reading(Jan.2023) 2023
ハンス・オブ・デ・ビーク/眠る少女 2017
スッティー・クッナーウィチャーヤノン/ステレオタイプなタイ 2005
先述の通り撮影不可のものが多数ありますので実際に現地に行き全貌はご覧ください。
椅子に関係するアート作品の展示なので、椅子の写真もあれば椅子が書かれている絵画もありますし、椅子に座った人物の作品や車いすなどもあります。
詳しくは公式HPをご確認ください https://pref.spec.ed.jp/momas/2023absolute-chairs
・・・そして普段は私は何でも肯定的に捉え記事もポジティブに書くようにしていますが、今回のこの展示に関しては嫌悪感を感じました。
もう正直に書きますが、私は見ている途中から不快になり、途中で見るのを辞めようかなと思うぐらい美術(?)の悪い部分が出た内容でした。
いろいろ要因はあるのですが、例えば東大全共闘の写真を展示しており、椅子によるバリケードを芸術と表現しているのはマジでどうかしていると思います。
バリケードはバリケードですから芸術ではありませんし、学生運動のバリケード自体を不条理への抵抗とし、そこで起きた死傷者を無視して体制に対する雄弁な精神と肯定した内容で紹介しているところなんかは受け入れられづらいです。
これに限らずキュレーターの意向なのか途中途中にある『これは特別な私たちが発信しているアートなんだから称えろよ』といった感じがちらちら見えて品が無いですし、図録の構成も主張が強すぎて余裕が無いです。
個々の作品自体は良いものもあったのでそこに並べられているのは不憫な印象もありました。
実際どうかは皆さん自身で確認してください。
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