東京・目黒区にある日本民藝館は、民藝運動の主唱者柳「 柳 宗悦(やなぎ むねよし1889-1961」により企画され、実業家の大原孫三郎はじめ多くの賛同者の援助により1936年に開設されました。
今も民藝を伝える大切な場所ですが、実は愛知県にも民芸館があります。
知らない人も多いと思います。
※柳宗悦は柳宗理の父です。
豊田市民芸館
それは愛知県・豊田市にあります。
豊田市は日本最大の企業であるトヨタが本拠地を構える中京工業地帯の中核的な都市です。
1983年に日本民藝館の一部が移築され豊田市民芸館が開館しました。
古陶磁研究家であり名古屋民藝協会会長も務めた豊田市名誉市民・本多静雄(ほんだしずお:1898-1999)の尽力により、日本民藝館(東京・駒場)が改築される際、その一部(旧大広間と館長室)を本多が譲り受け、豊田市へ寄贈しました。そして、それらを豊田市が整備し、1983(昭和58)年に現在の第1民芸館が開館しました。その後、1985(昭和60)年に第2民芸館と茶室勘桜亭(かんおうてい)、1990(平成2)年に第3民芸館が開館しました。そして2016(平成28)年には旧本多静雄邸を豊田市民芸の森として一般公開を始めました。
現在、豊田市民芸館は愛知県唯一の民芸館(当館含め全国に民芸館は14館)として、特別展や企画展、手仕事によるものづくり講座の開催を通じて、民芸品の調査、研究、普及活動に努めています。 豊田市民芸館公式HPより https://www.mingeikan.toyota.aichi.jp/about/
日本民藝館より移築した中に柳宗悦の元館長室があります。
まるでその当時のまま佇む装いは情緒を感じます。
豊田市民芸館はいくつかの建物に分かれています。
特別展を除き無料で開放されています。
庭が広く民芸館のみならず、この環境そのものに風情があります。
都会では感じられない日本の良さがあります。
なにより場所自体が川沿いにあるなど自然豊かで環境が素晴らしいです。
民芸館だけでなく、すべてを味わうつもりで足を運ぶとなお良いです。
民藝に興味がある人は豊田市民芸館に行ってみてください。
ちなみに豊田市民芸館の近くに豊田市美術館があります。
せっかく豊田に行くのなら一緒に見ていく方が良いです。
というより、特別展をやっていない時に民藝を期待して豊田市民芸館に行くと展示量の少なさに肩透かしを食らうので、豊田市美術館やほかの豊田の名所に一緒に行くようにしたほうが良いですよ。
豊田市は愛知県の郊外なのですが、さすがにトヨタ社がある場所だからでしょうね、随分環境が良い場所です。
だから豊田市民芸館も無料でやっていられるぐらいなんでしょうね。
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