イタリアの高品質な家具メーカーであるマジス(MAGIS)社の創業者ユージニオ・ペラッツァ(Eugenio Perazza)が、2020年コンパッソ・ドーロ特別功労賞を受賞しました。
イタリアの家具デザインの発展において価値ある活躍をした人物として評価され、マジス社自体の家具の評価も上がる出来事です。
マジス創業者ユージニオ・ペラッツァが2020年コンパッソ・ドーロ特別功労賞を受賞
2020年9月9日(水)Magis(マジス)の創業者ユージニオ・ペラッツァが、2020年コンパッソ・ドーロ特別功労賞を受賞しました。
ジオ・ポンティの発案によって1954年に創設された長い伝統をもつ権威あるデザイン賞です
1958年からイタリア インダストリアル デザイン協会が主催し、60年に及ぶ賞の歴史においておよそ300点が受賞しています。
受賞作と2000点の佳作はコンパッソ・ドーロ賞のヒストリカル・コレクションに収められ、2001年に設立されたADI財団が管理を行っています。
コンパスドーロ賞は専門家、デザイナー、批評家、歴史家、専門ジャーナリスト、ADIのメンバー、または外部のメンバーからなる委員会で構成されるADIのパーマネント デザイン オブザーバトリーによって選ばれます。
「ユージニオ・ペラッツァは、持ち前の情熱とデザイン文化が持ち得るすべてを用いて、伝統保持に内在する因習的な慣習主義から脱し、新しい手法と技術、そして経験を生かしたハイエンド デザイン文化を紹介することに貢献しました。彼の選択すべてにおいて、地元イタリアへ特別な敬意が払われ、郷愁や地方主義から一歩踏み出たグローバルな視点の展望育成に尽力しました。」XXVI ADIコンパッソ・ドーロ
ユージニオ・ペラッツァは過去44年間にわたり、彼のビジョンである「真のデザインと技術革新がみごとに調和し、美しく、有用で、信頼性の高い製品によって人々の生活を豊かにする場所」となる現代的な企業への実現に情熱を傾けて参りました。
(https://magisjapan.com/about/)
マジス社の製品は3年ぐらい前から正式に私のお店でも正規販売させてもらっているのですが、すごく良い会社なんですよ。
販売側の意見としてマジス社と製品の良いところを言いますね。
・仕上がりがキレイ
海外製品とは思えないほどクオリティも仕上がりも検品も良いです。
納品する前に最終的な清掃や手間をかけること無く、そのままお客さんの元へ渡せるぐらいです。
・合理的な家具デザイン
分解して梱包することを念頭に置かれた家具が多く、送料も大きくならないように工夫がされています。
日本法人の努力でもあるのですが梱包の仕方も丁寧できれいです。
販売側としては大きくかさばらないデザインというのは売りやすいです。
もちろん消費者側として搬入に困らないというのも助かりますね。
非常にロジカルなデザインは感心します。
・それでいて高額にならない
ここまでのクオリティならもっと高くなっても良さそうなのですが、そこは良いラインの価格設定をしていますので安心します。
価格改定も少ないのは企業努力でしょう。
・かなりの量の国内在庫を持ってくれている
海外メーカー特有の”ほとんど受注生産品”ではなくて、かなりの数の国内在庫を用意してくれています。
ここまでの数を用意してくれるのはすごいです。
良いことばっかり書くのも提灯記事っぽいですからバランスを取るためにも良くないところも書きますか。
マジス製品の良くないところ
・ラインナップが多すぎる
種類が多いことは良いのですが、カラー改定、製造終了、廃番が一気に来るので把握が難しく振り回されます。
・これ売るの?という家具をリリースする
作りたい家具を作る精神ですので、市場や販売側のことを考えられていない家具があります。
・イタリアサイズ
テーブルも椅子もヨーロッパサイズなのでハイトが高いです。
靴文化だとまだ良いんですけどね。
個人的にマジス製品は好きです。
新しいデザインなので名作家具とは呼べないかもしれませんが、あと2-30年も経てばその頃には名作家具と呼んでいるようなデザインが存在するはずです。
日本においてマジス社の家具が小売りでもっと活気が出て一般家庭でも普通に使われるのはまだこれからだと思います。もともとコントラクトで強いメーカーでしたからね。
伸びる家具メーカーです。(もう伸びてるし偉そう)
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