Marco Zanuso (マルコ・ザヌーゾ)
1916 – 2001
プロダクトデザイン、家電デザインに置いて独特なデザインづくりと優れた素材の分析によりイタリアンミッドセンチュリーモダンを代表するデザイナーの一人と言えば彼です。
プロダクトデザインのイタリアでの雄
1916年 彼はイタリアのミラノに生まれます。
1939年 ミラノ工科大学建築家を卒業後、イタリア陸軍に従軍します。(1945年まで)
1945年 建築家、デザイナーとして活動をスタートしました。
1947-49年 雑誌ドムスのサブエディターとして編集に参加し、編集主幹であるジオ・ポンティから大きな影響を受けます。
1948年 MOMA(ニューヨーク近代美術館)のコンペにて銅管のフレームにシートを結び付けた椅子を発表し、そのアイデアを活かして「マジョリーナ」(上写真)のデザインを開始。
1950年 完成した「マジョリーナ」がミラノ・トリエンナーレで受賞。
マジョリーナは1972年よりアルフレックス社により製品化。
1951年 ミラノ・トリエンナーレにて新作「レディ」(上写真)を発表し金賞を受賞。
同時期、ザヌーゾの新しいデザインに注目をしたアルフレックス社と協力して「レディ」を製品化しました。
1952-57年 雑誌「カーサ・ベッラ」の編集を行います。
1954年 プラスチックチェアの製造に着手します。
が、製品化されたのは1964年です。
イタリアのカルテル社から「スタッキング・チャイルズ・チェア」です。
しかし製造はされましたが量産は出来ずに打ち切りとなりました。
1956年 ミラノのインダストリアルデザイン協会(ADI)の設立者の一人となり、その後1966年から1969年の間には同協会の会長も務めました。
1959年 リチャード・サッパーとともにイタリアの家電会社ブリオンヴェガ社に顧問として招かれます。
そこで1962年にイタリア初のトランジスターテレビ「ドニー14」をデザインし、1964年には電池式のポータブルラジオ「TS502」もデザインするなど数々の優れたデザインの家電製品を作り上げました。
1967年 ドイツのシーメンス社から代表作ともなる電話機「グリッロ」をサッパーと共同でデザインします。
これはのちにMOMA(ニューヨーク近代美術館)パーマネントコレクションに選定されます。
1972年 MOMAで行われたイベント「ニュー・ドメスティック・ランドスケープ」のために住居のデザインをします。
1974年 ミラノのIBMビルを手掛けました。
1998年 ミラノに劇場「ピッコロ・テアトロ」を手掛けます。
2001年 ミラノにて亡くなりました。
晩年は活動記録があまり残っていないのですが劇場が相当長いプロジェクトだったようです。
話によると1978年から劇場のプロジェクトはスタートしていたそうです。
ただ、真相は不明ですが、どうもこの劇場の件でザヌーソ自身にもかなりトラブルがあったようです。あまりにも巨大なプロジェクトゆえに起こったことでしょう。
優れた彼のデザインの正規品は、現在アルフレックス社やカッシーナ社から製造販売されています。
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